温室機器・ハウス設備機器

温室機器・ハウス設備機器

温室機器・ハウス設備機器とは

温室機器・ハウス設備機器とは、施設園芸で温度、湿度、気流、二酸化炭素(CO₂)濃度などの栽培環境を調整し、設備の運転、監視、警報などを行うために使用する機器・設備の総称です。

暖房機、空調設備、換気扇、循環扇、換気窓の開閉装置、CO₂発生装置、複合制御盤、環境モニタリングシステムなどが含まれます。

これらの設備は役割が異なります。
例えば、換気は施設内の空気と外気を入れ替える操作ですが、循環扇は施設内部の空気を動かす設備です。
循環扇を運転するだけでは換気にはなりません。

また、CO₂発生装置は冷暖房設備ではなく、CO₂施用に使用する設備として分けて考える必要があります。

施設の規模だけで設備を選定することも適切ではありません。
作物、作型、地域の気象条件、ハウス構造、被覆・保温性能、換気能力、電源・燃料条件、既存設備との連携などを確認し、必要な環境制御機能から設備を選定します。

暖房・空調・加湿設備

低温時の加温、高温時の冷房、湿度調整などに使用する設備です。

必要な能力はハウス面積だけでは決まりません。
外気温、施設の表面積、被覆材や内張りの保温性能、すき間換気、設定温度、作物、ダクトや送風設備の配置などによって変わります。

換気扇・循環扇

換気扇と循環扇は、どちらもファンを使用しますが目的が異なります。

農業用換気扇は施設内の空気を排出し、給気口などから外気を取り入れる強制換気に使用します。
実際の換気量は換気扇の能力だけでなく、給気口の面積、防虫ネットなどの通気抵抗、施設構造によっても変わります。

循環扇は施設内部の空気を動かし、気温、湿度、気流などの偏りを小さくするために使用します。
暖房時の温度むらの改善や、作物群落周辺の空気を動かす目的でも利用されます。

換気・開閉設備

ハウスの側面、屋根、谷部、妻面などに換気開口部を設け、自然換気を行うための設備です。

サイドの巻き上げ装置、天窓・谷換気の開閉装置などには、手動式と電動式があります。
開口部を大きくすれば必ず十分な換気量を確保できるわけではありません。
風向・風速、施設形状、開口位置、防虫ネットの通気抵抗なども換気量に影響します。

CO₂施用設備

施設内へ二酸化炭素(CO₂)を供給し、作物が光合成を行う時間帯のCO₂不足を補うための設備です。

燃焼式の発生装置や液化炭酸ガスを利用する方式などがあります。
CO₂を供給すれば必ず収量が増えるわけではありません。
日射、温度、湿度、気流、水分、肥料、換気状態などを併せて管理する必要があります。

環境制御・監視設備

温度、湿度、日射、CO₂濃度などを測定し、暖房、換気、CO₂施用などの設備を監視または制御するための機器・システムです。

製品によって、環境データを表示・記録するだけのもの、異常時に警報を送るもの、複数の設備を自動制御するものなど機能が異なります。

「スマート農業」「環境モニタリング」といった名称だけで判断せず、接続できるセンサーと設備、制御できる項目、停電・通信障害時の動作、データ保存方法、サービス利用料などを確認します。

温室機器・ハウス設備を選ぶ際の注意点

設備は単体の能力だけで選ばないでください。

例えば、高能力の換気扇を設置しても、十分な給気口がなければ想定した換気量を確保できません。
暖房能力が足りていても、被覆・保温性能やダクト配置が不適切なら、燃料消費が増えたり、ハウス内に大きな温度むらが生じたりします。

複合制御盤や環境管理システムも同様です。
センサーを増やすこと自体が目的ではなく、測定したデータをどの設備の運転判断に使うのかまで決めて導入します。

温度だけでなく、相対湿度、露点、日射量、CO₂濃度、換気状態などを組み合わせて判断することで、設備を有効に利用しやすくなります。

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