遮光・遮熱・害虫・害獣・ドリフト抑止材

遮光・遮熱・害虫・害獣・ドリフト抑止材

遮光・遮熱・防風・防虫・鳥獣害・農薬飛散対策資材とは

このカテゴリーでは、強日射・高温・風、害虫や鳥獣の侵入、農薬散布時の飛散(ドリフト)など、作物や栽培施設の外部環境による影響を軽減するための資材を紹介しています。

代表的なものには、遮光ネット、遮熱・波長制御資材、寒冷紗、防風ネット、防虫ネット、防鳥・防獣ネット、農薬飛散防止ネットなどがあります。

ただし、これらは目的が異なる資材です。例えば遮光と遮熱、防風と農薬飛散防止、防虫と鳥獣害対策は、それぞれ必要な性能や選び方が異なります。見た目がネット状だからといって代用できるとは限りません。

目的別に資材を選ぶ

遮光・遮熱対策

強い日射や高温による作物へのストレス、葉焼け・果実焼け、施設内の温度上昇、作業者の暑熱負担などを軽減するための資材です。

遮光と遮熱は同じ意味ではありません。遮光率が高いほど必ず施設内温度が大きく下がるとは限らず、資材の色、構造、設置位置、換気量、外気条件などによって結果は変わります。

また、必要以上に遮光すると光合成に必要な光まで不足し、生育・収量へ影響する場合があります。作物の光要求量、時期、設置位置を考慮して選定します。

防風対策

強風による作物の倒伏・擦れ、果実や葉の傷、施設周辺への風の吹き込みなどを軽減するために防風ネットを使用します。

防風性能は単純に目合いが細かいほど高いとは限りません。ネットの空隙率、設置高さ、長さ、風向、固定方法などによって効果が変わります。

また、風を完全に遮断するような設置では、ネット自体や支柱へ大きな風荷重が掛かる場合があります。ネットだけでなく、支柱・基礎・固定方法を含めて施工します。

農薬飛散(ドリフト)対策

農薬飛散防止ネットは、散布対象外の作物や周辺環境への農薬飛散を抑えるために使用する資材です。

ネットを設置すればドリフトを完全に防止できるわけではありません。風向・風速、散布圧力、ノズル、液滴径、散布位置、散布機の風量などを含めた対策が必要です。

特に圃場境界付近では、風の強い時間帯を避ける、対象外方向のノズルを止める、必要に応じてドリフト低減ノズルを使用するなど、散布方法と組み合わせて対策します。

害虫侵入対策

防虫ネットは、施設やトンネルの開口部を覆い、アザミウマ類(スリップス)、コナジラミ類、アブラムシ類、ハモグリバエ類、チョウ目害虫などの侵入を物理的に抑える資材です。

対象害虫に応じて必要な目合いが異なります。一般に細かい目合いほど微小害虫の侵入を抑えやすくなる一方、通気抵抗が増え、施設内が高温化しやすくなる場合があります。

そのため、防虫性能だけで目合いを決めず、換気開口面積、天窓・側窓、換気扇、循環扇、遮光・遮熱資材など施設全体の環境管理と合わせて検討します。

鳥獣・雹対策

鳥、イノシシ、シカ、サルなどによる農作物被害や、雹による物理的な被害を軽減するためのネット・防護資材です。

鳥獣害対策では、対象動物によって必要なネットの強度、目合い、高さ、地際処理が異なります。ネットを設置するだけではなく、侵入口となる隙間や破損部を定期的に確認することが重要です。

また、鳥獣被害はネット・柵だけで解決するとは限りません。収穫残さや放任果樹など誘引物の管理、周辺の草刈り、追払い、必要に応じた捕獲などを組み合わせた対策が基本となります。

授粉昆虫の逸出防止

施設園芸でマルハナバチなどの授粉昆虫を利用する場合、施設外への逸出を抑える目的で専用ネットを使用することがあります。

これは害虫の侵入防止を主目的とする防虫ネットとは用途が異なります。使用するハチの種類や体サイズ、換気条件に応じて適切な目合いを選定してください。

資材選定で注意したいこと

  • 複数の機能を同一視しない:遮光、防風、防虫、防獣、ドリフト低減などは、それぞれ評価する性能が異なります。
  • 目合いだけで選ばない:ネットでは糸径、織り方、空隙率、色、材質などでも性能が変わります。
  • 遮光率だけで温度効果を判断しない:施設の換気性能や設置位置によって温度への影響が変わります。
  • 防虫性能と換気性能を両立させる:微小害虫対策で目合いを細かくすると、換気量低下への対策が必要になる場合があります。
  • ネットだけで農薬飛散対策を完結させない:散布条件、ノズル、風向・風速、散布位置などを合わせて見直します。
  • 鳥獣害対策では維持管理も考える:地際の隙間、破損、草の絡み、支柱の緩みなどを定期的に点検します。

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