遮光ネットとは
遮光ネットとは、強い日射をそのまま通さず、施設内や作物周辺に入る光量を調整し、葉焼け、果実焼け、急激な蒸散、作業時の暑熱負担などを抑えるために使う資材です。単なる日よけではありません。実務では、どの程度の光を減らすか、どこで受熱を抑えるか、換気や作業性と両立できるかまで含めて考える必要があります。遮光ネットを掛ければ自動的に温度が十分下がる、品質が必ず上がる、夏場の障害が一括で解決する、という理解は誤りです。温度低下や生育への影響は、換気量、設置位置、遮光率、ネット構造、色、外気条件に左右されるため、結果は条件次第です。
また、遮光ネットは見た目が似ていても同じではありません。現場で誤解されやすいのは、「黒なら同じ」「遮光率が同じなら同じ」「ラッセル編なら全部同じ」という判断です。実際には、構造(編み・織り)、素材構成(フラットヤーン主体かどうか)、交点の固定方法(糸で構造を作るのか、熱融着を使うのか)、加工の有無(ハトメ、ロープ入れ、折返し補強など)で使い勝手と耐久性が変わります。遮光ネット選定で重要なのは、商品名ではなく、何を抑えたいのか、どこに張るのか、どこまで光を落としてよいのか、固定方法と加工仕様が合っているかです。
遮光ネットの主な役割|何に効いて、何に効かないか
遮光ネットの主な役割は、真夏や高日射期の過剰受光を緩和することです。葉温や果実表面温度の上昇、日焼け、萎れ、作業時の直射負荷を抑えたい場面では有効です。育苗、葉菜類、花き、鉢物、定植直後の苗、夏秋どり果菜類の高温期管理などでは使う意味があります。
ただし、遮光ネットは次の問題を単独では解決しません。
- 夜温の高さ:昼の受光調整資材であり、夜温そのものは下がりません。
- 換気不足:排熱機能はないため、換気不良なら熱だまりは残ります。
- 根域障害:培地高温、過湿、乾燥、塩類集積は別対策が必要です。
- 病害の多発:通風悪化や湿度上昇で、逆に不利になる場合があります。
- 徒長防止:遮光し過ぎると、むしろ徒長を助長します。
- 冷房の代替:遮光は冷房設備の代わりにはなりません。
つまり、遮光ネットは「光を減らす資材」であって、「高温対策を全部代行する資材」ではありません。高温障害の主因が日射なのか、換気なのか、潅水なのか、施設構造なのかを切り分けずに導入すると失敗します。
遮光ネットの種類|構造・素材・固定方法で整理する
遮光ネットの種類を色だけで整理するのは不十分です。実務では、①構造、②素材、③交点の固定方法で分けて考えるべきです。ここを曖昧にすると、「張りやすさ」「目ずれのしにくさ」「収納性」「耐久性」の違いを見落とします。
1. 構造による分類(ラッセル編・平織・カラミ織)
ラッセル編(編物系)
- 軽量で柔軟性があり、展張・収束・掛け外しがしやすい構造です。開閉運用や季節撤去がある場面では候補になります。ただし、ラッセル編だから必ず軽くて丈夫、という理解は誤りです。素材、糸構成、固定方法、加工仕様で使い勝手は変わります。
ラッセル編
平織(織物系)
- 構造が安定しやすく、固定用途で比較しやすい基本系です。張りっぱなし運用では候補になりやすい一方、収束性や柔軟性は製品差があります。平織だから万能という判断はできません。
- 平織
カラミ織
- 経糸を絡ませて緯糸を保持する構造で、目ずれしにくさや構造安定性を重視する場面で候補になります。ただし、遮光率、色、糸構成、設置方法が違えば結果も変わるため、名称だけで決めるべきではありません。
カラミ織
2. 素材による分類(フラットヤーン主体かどうか)
フラットヤーン主体の遮光ネット
現在の遮光ネットでは、ポリエチレン系のフラットヤーンを主素材とする製品が多く見られます。フラットヤーンは帯状のため、丸糸よりも面で光を遮りやすく、遮光効率を取りやすいのが特徴です。ただし、フラットヤーンを使っていること自体は優劣を決める材料ではありません。構造と加工まで見ないと判断を誤ります。機能付加型の素材構成
遮熱剤、反射性、蒸着、光質調整などの機能を付加した製品があります。ただし、遮熱性や反射性は設置位置、風の流れ、施設構造に強く左右されるため、名称だけで性能を断定してはいけません。3. 交点の固定方法による分類(糸構造か、熱融着か)
糸の編み・織りで構造を作るタイプ
ラッセル編、平織、カラミ織など、多くの遮光ネットはこの系統です。フラットヤーンを使っていても、分類の主軸は「編み方・織り方」です。フラットヤーンの交点を熱融着で固定するタイプ
- フラットヤーン同士の交差部を熱で融着させ、目ずれやほつれを抑える考え方の製品があります。この系統は、編み方・織り方と同列に置くのではなく、
熱融着タイプ
遮光ネットの選び方|価格や知名度ではなく判断軸で決める
遮光ネットの選び方で最初に決めるべきなのは、何を抑えたいのかです。施設内気温なのか、葉焼けなのか、果実焼けなのか、作業者の暑熱なのかで最適解は変わります。ここを曖昧にすると、遮光率だけ高い製品を選んで失敗します。
- 判断軸1:設置場所
外張り、内張り、作物直上、通路上、妻面付近では効き方が変わります。外張りは受熱抑制に有利な場面がありますが、風荷重と施工性の確認が必要です。内張りは施工しやすい一方、熱が施設内に入ってから遮る形になるため、期待値を上げ過ぎるべきではありません。 - 判断軸2:遮光率
高ければ良いわけではありません。遮光率を上げ過ぎると、光合成不足、徒長、着色不良、花芽形成への悪影響、収量低下につながります。適正値は作物、地域、作型、季節、設置位置で変わるため、一律には決められません。ここは条件次第です。 - 判断軸3:色
黒、白、シルバー系で傾向はありますが、色だけで決めるのは危険です。同じ白でも構造と遮光率が違えば結果は変わります。色は判断材料の一部であって、中心ではありません。 - 判断軸4:構造
ラッセル編、平織、カラミ織などの違いは、施工性、収束性、目ずれのしにくさ、使い勝手に影響します。遮光率が同じなら同じ、という見方は誤りです。 - 判断軸5:素材と固定方法
フラットヤーン主体なのか、交点を熱融着しているのか、糸構造なのかで、目ずれ、ほつれ、柔軟性、加工適性が変わります。ここを見ずに比較すると誤購入しやすくなります。 - 判断軸6:加工仕様
原反で使うのか、ハトメ加工、ロープ入れ、折返し補強、縫製などの加工品として使うのかで、現場での破損リスクは大きく変わります。特に長尺展張、風当たりが強い場所、開閉頻度が高い運用では加工仕様の確認が必須です。 - 判断軸7:通風との両立
遮光しても換気が悪ければ施設温度は下がりません。循環扇、換気扇、側窓、天窓との関係を切り離して考えてはいけません。 - 判断軸8:耐久条件
高温環境、薬剤、硫黄燻蒸、擦れ、固定方法で寿命は変わります。耐候年数だけ見て決めるのは危険です。使用条件を照合しない比較は無意味です。
遮光ネットが向いている場面
- 定植直後の活着補助
根の吸水が追いつかない時期に、急激な蒸散負荷を緩和したい場面です。 - 夏季の葉焼け・果実焼け対策
障害の主因が強光・過剰受光であると判断できる場面に向きます。 - 育苗期の高温・過乾燥緩和
ただし、徒長しやすい作物では遮光過多に注意が必要です。 - 花き・鉢物・葉菜類の品質維持
高温・強光で商品性が落ちやすい品目で使う意味があります。 - 作業者保護
収穫、選別、管理作業の直射負荷を減らしたい場面です。作物用と作業用で適正仕様が同じとは限りません。 - 加工品としての常設・半常設運用
ハトメ、ロープ入れ、補強縫製などを前提に、長尺物や大型施設で安定運用したい場面です。
逆に、日照不足期、曇天が多い時期、低日射地域、徒長しやすい作型、換気が極端に弱い施設では、遮光ネットは不利に働く場合があります。
遮光ネット使用時の注意点|失敗条件と逆効果条件
最も多い失敗は、高温対策と遮光対策を同一視することです。遮光ネットは入射光を減らしますが、排熱機能はありません。換気不良、循環不足、潅水不良、培地高温、施設構造の問題が主因なら、遮光ネットだけでは改善しません。
- 遮光率の上げ過ぎ
日焼けは減っても、徒長、花数減少、着色遅れ、糖度低下、収量低下を招きます。 - 構造差を無視する
同じ遮光率でも、ラッセル編、平織、カラミ織、熱融着系では施工性と耐久性が変わります。遮光率だけで比較するのは危険です。 - フラットヤーン=全部同じと考える
フラットヤーン主体でも、編み・織り・融着の違いで別物です。素材名だけで選ぶと失敗します。 - 掛けっぱなしにする
天候変化を無視すると、曇雨天や日照不足時に光不足を招きます。可変運用できないなら、過度な遮光率は避けるべきです。 - 加工を後回しにする
原反で間に合わせると、端部ほつれ、荷重集中、脱落、破れの原因になります。特に風当たりの強い場所では危険です。 - 固定不良
ばたつき、擦れ、被覆資材の損傷、早期破断につながります。製品選定より先に固定方法で失敗する例は少なくありません。 - 素材劣化条件の見落とし
高温、薬剤、硫黄、擦れ、火気などを無視すると寿命が大きく縮みます。ここは導入前に要確認です。
製造元・発売元及び製品名
| 製造・発売元 | 製品名 | 特徴 |
|---|---|---|
| ファーマーズサポートネット | 青天張(高機能遮熱ネット) | 太陽光線をコントロールして、周年栽培での収量UPや秀品率UPで収入増が期待できる |
| ファーマーズサポートネット | 散乱効果:野菜や果実を強い日差しから守り、日焼けを防止。 通気性素材:蒸れにくく、作物の健全な生育をサポート。 選べる遮光率:用途に応じて4種類から選択可能。 | |
| ファーマーズサポートネット | 自在な開閉機能:固定巻取り式で光環境や日射量に応じて簡単に開閉できる。 コストと施工性:必要部材が少なく低コストで、パイプハウスに適した施工性に優れる。 課題解決:日照不足や急な強日射などの問題に対応し、栽培環境を柔軟に調整可能。 | |
| ファーマーズサポートネット | 幅広い用途:農業用ハウスで作物を守り、保育施設では熱中症対策、畜産では動物の暑さストレス軽減に活用可能。 効果的な温度抑制:黒色遮光ネットに比べ、15℃以上の昇温抑制効果を実証。 快適環境の実現:適度な採光と温度管理により、作物・子供・家畜に最適な環境を提供。 | |
| ファーマーズサポートネット | 簡易遮光:全体を覆わず隙間ができるタイプで、天井部などに適した遮光方法。 後付け可能:既存のビニールハウスにも設置できるので導入が容易。 | |
| 紫外線の拡散反射で微小害虫忌避効果あり 猛暑対策として幅広く使用出来る遮熱性 あたりが柔らかく、液溜まりしないためイチゴの玉受けとしても最適 | ||
| ハウス内張りにも外張りにもご使用いただける黒色の遮光ネット 頑丈でほつれにくく、耐久性に優れ、立体的で通気性のよい「カラミ織」 お茶用被覆資材 | ||
| ハウス内張りカーテン 独自技術でさらなる収束性の向上を実現した”BetterThanSeries” 保温性にもすぐれる東洋紡の「クリスパーⓇ」を使用 ストロングな遮熱性 | ||
| 独自技術でさらなる収束性の向上を実現した”BetterThanSeries” 遮熱効果が高く夏場のハウスを涼しく 冬場の暖房費を節約できる高い保温性 | ||
| 独自技術でさらなる収束性の向上を実現した”BetterThanSeries” EVOHフィルム採用で結露・ボタ落ち対策に最適 ハウス内を明るく保ちながら直遮光を軽減 | ||
| 独自技術でさらなる収束性の向上を実現した”BetterThanSeries” EVOH採用で高い保温性と吸湿・透湿効果を実現 ハウス内を明るく保ちながら直遮光を軽減 | ||
| 日長調整・暗処理にはラッセルシェード ハウスの暑さ対策にはラッセル#99 遮熱・蒸れ防止にはラッセル#50エアー、#65エアー | ||
| より遮熱効果の高い『銀バロン』 てん茶など、より高品質な茶葉の栽培に 遮熱効果で2番茶や3番茶にも安心して使用可能 | ||
| 軽くて強い 温度上昇や水分蒸発の抑制 茶畑 野菜園 養魚 養殖等に幅広く利用が可能 | ||
| 内張りスクリーン エネルギー節減(保温)、遮光遮熱 耐久保証 | ||
| 内張りスクリーン エネルギー節減(保温)、遮光遮熱 耐久保証 | ||
| 内張りスクリーン エネルギー節減(保温)、遮光遮熱、散乱光化 耐久保証 | ||
| 内張りスクリーン エネルギー節減(保温)、湿度コントロール 耐久保証 | ||
| 内張りスクリーン 日長調節、エネルギー節減(保温) 黒/白(34%ポリエステル、66%ポリオレフィン) | ||
| 温度上昇抑制 可視光線は可能な限り透過させる白色資材 耐久性 熱融着で目ずれ、ほつれが起きにくい | ||
| 耐候性 耐久性 目ずれが無く平織とラッセル編の長所を併せ持つ 形状安定がよく、常に安定した遮光率を実現軽量で収束性が良い 豊富な遮光規格 | ||
| 耐候性、耐久性に優れ、比較的遮光率が高め 椎茸の遮光、葉タバコの急乾防止、酷暑でのハウス内作業用に最適 ゴルフ場の霜よけ | ||
| 遮光性に優れ、編物なので目ズレやカットした場合の切り口のホツレが無い 豊富な遮光規格 | ||
| 経済的な黒のラッセル遮光ネット | ||
| 遮熱効果に優れたアルミ蒸着テープの採用 ハウス内温度上昇を抑制 夏場の遮熱効果 UV剤入りアルミ蒸着テープで耐候性、耐久性良好(同社比) | ||
| 特許取得済みのまっしろな遮光・遮熱ネット チタンホワイト&温度上昇防止剤入りで優れた遮熱効果と高い光線透過率 丸糸(タテ糸部)の使用で外張フィルムとのベタつき少なく上げ下ろしが容易 | ||
| 市松模様の遮光ネット 森の木陰のような半日影でランの栽培・観葉植物の栽培に最適 | ||
| 白色による高い光線透過率で、明るさを保ちつつ遮熱 熱融着でどこで切ってもホツレが無い | ||
| 温度上昇防止剤入り(白面)が、赤外線をコントロールして理想的な濃緑色を演出 遮光・通気性に優れ葉焼け、硬葉防止に効果 耐候性 耐久性 | ||
| 夏期の葉物収穫などハウス作業用外部遮光 強い日差しから生産者を守る資材 長期継続展張には不向き | ||
| 懸垂型遮光資材 風にそよぐ事で自然の木陰のような半日影を演出 強風・積雪にもきわめて強く屋外での長期展張が可能 ホダ場専用の遮光資材として多くの実績 | ||
| PVA製吸水・透湿性内張りカーテン資材 耐候性 耐久性 遮光率約15% | ||
| PVA製吸水・透湿性内張りカーテン資材 チタンホワイトの遮光・遮熱効果 耐候性 耐久性 遮光率約45-50% | ||
| PVAとアルミ蒸着テープを併用した夏冬兼用の内張りカーテン資材 3タイプの遮光率 | ||
| 水分を含まず、伸び縮みがない 軽くて強く、耐久性がある 対候性 豊富な遮光規格 | ||
| 優れた断熱性 必要な光は充分に採り入れながら、高い断熱効果で適温をキープ 接木活着後の馴らしに理想的な環境を実現 | ||
| 超広幅織りが可能(5m、6m、7m) カラミ織り加工は目ズレなし 豊富な遮光規格 | ||
| 強力ラッセル編みで目づれ・ほつれを起こさない 軽くて作業性に優れてる 耐久性 酸やアルカリ、カビ、泥水、塩水にも強い 通気性・透水性が抜群 豊富な遮光規格 ブラック シルバー | ||
| 軽くて、目ずれのない熱融着遮光ネット シルバー ブラック ナチュラル | ||
| チタンホワイト+ミクロボイド+スノーテックス素材で驚異の遮熱効果 軽くて、目ずれのない熱融着遮光ネット | ||
| デュポン社タイベックを利用した、遮熱効果と害虫防除に貢献する遮光材 | ||
| デュポン社タイベックを利用した、遮熱効果と害虫防除に貢献する遮光材 | ||
| デュポン社タイベックとPVAフィルムを利用した、透光性・吸湿性・保温性のある遮光材 | ||
| 透光性・吸湿性・保温性・耐候性に優れたPVAフィルムを採用 軽くて丈夫な内張り向け製品 | ||
| スノーテックス+PVAフィルムで快適なハウス環境を実現 遮熱・保温に優れた新しいタイプの内張カーテン | ||
| どこから切ってもホツレない全面熱融着、UV耐候剤入りポリエチレン製 外張り、内張り、巻き取り式、スライド式など、多種多様な展張箇所と方法に対応 6タイプの遮光率 | ||
| ネット表面にステンレスを薄膜圧着した4層構造。夏の高温期を乗り切る遮熱性と内張・外張ともに長期使用が可能な耐久性を実現 豊富な遮光規格 | ||
| 保温効果のあるEVA入りポリエチレンとナイロンの2種織物 ナイロンの吸湿性と水分保持性に優れた網目状のスプリットヤーンが水滴のボタ落ちを抑制 3タイプの遮光率 | ||
| 光を拡散させる特殊フラットヤーンと熱反射性に優れたパールホワイトヤーンを織り合わせた遮光ネット パールホワイトヤーンでしっかり紫外線・熱反射し、光拡散ヤーンでやさしい光をハウス内隅々にしっかり採光 6タイプの遮光率 | ||
遮光ネットレギュラータイプ |
豊富な遮光規格 | |
遮光ネットSタイプ |
自然により近い遮光 必要の長さ広さにどこで切っても解れない 豊富な遮光規格 | |
遮光ネットニュータイプ |
黒色タイプと銀色タイプの利点を併せ持ったタイプ 特に遮光率を多くし温度を下げる場合最適 豊富な遮光規格 | |
煎茶 玉露ネット |
シルバー×黄色のお茶栽培用ネット お茶の収量増加と質の向上を高めるために開発 | |
| 平織またはカラミ織の遮光ネット 黒・シルバー 豊富な遮光率 | ||
| 太陽光線の熱線を吸収し、植物体温や地温の上昇を抑制するネット | ||
| シェード用内張カーテン 遮熱効果・遮光率の高さ 軽く、収束性に優れる 通気性に優れる | ||
| 果菜類・軟弱野菜・花卉類などの作物に使用可能な遮熱資材 糸に特殊な遮熱剤を練り込み、高い反射効率を付与 | ||
| 果菜類・軟弱野菜・花卉類などの作物に使用可能な遮熱資材 糸同士の交点を熱融着しているため目ずれ・ほつれが起こりにくい | ||
| ハウス内専用保温・遮光カーテン 糸の持つ空気層により優れた保温効果を発揮 ワイヤー線やエスター線との摩擦に強く、裂けにくい |
加工品対応|原反納品だけでなく、加工仕様の確認が必要
遮光ネットは原反納品だけでなく、オーダーメイドの加工品として供給できる企業があります。ここを軽視すると、製品は合っていても現場で破れます。加工の有無は付属サービスではなく、耐久性と施工性の一部です。
- ハトメ加工
固定点を明確にしやすい一方、荷重集中が起きやすいため、間隔、補強、張力設計が必要です。 - ロープ入れ加工
長尺展張や周囲固定で張力分散を取りやすくなります。大型施設では有効です。 - 折返し補強・縫製
切りっぱなし端部のほつれや裂け進行を抑えるために有効です。原反のままより安全です。 - 別注寸法対応
現場寸法に合わせた幅・長さ対応は作業性に直結します。無理な現場加工は失敗の原因です。
特に、風荷重がかかる場所、開閉頻度が高い運用、長尺展張、施設外張りでは、原反より加工品前提で考えた方が失敗しにくいです。
よくある失敗パターン
- 失敗1:遮光率が高いほど良いと考える
なぜ間違いなのかというと、日焼けを抑えても光合成まで削ってしまうからです。誤解されやすいのは、「暑いならもっと暗くすればよい」と短絡しやすい点です。本来は、障害の原因が過剰日射なのか、換気不足なのかを切り分けたうえで、必要最低限の遮光率にとどめるべきです。 - 失敗2:遮光ネットを掛ければ温度対策が完了すると考える
なぜ間違いなのかというと、遮光ネットには排熱機能がないからです。誤解されやすいのは、日陰になるため施設全体も十分に下がると思い込みやすい点です。本来は、換気、循環、潅水、根域温度管理と一体で設計すべきです。 - 失敗3:色だけで選ぶ
なぜ間違いなのかというと、色が同じでも構造や固定方法や加工仕様が異なるからです。誤解されやすいのは、「白は涼しい」「黒は万能」と単純化する点です。本来は、色ではなく設置場所・遮光率・構造・加工・運用方法で比較すべきです。 - 失敗4:フラットヤーン主体なら全部同じだと考える
なぜ間違いなのかというと、フラットヤーンを使っていても、ラッセル編、平織、カラミ織、熱融着系では構造原理が違うからです。誤解されやすいのは、素材名だけで性能を一括判断する点です。本来は、素材と構造を分けて確認すべきです。 - 失敗5:加工は現場で何とかすればよいと考える
なぜ間違いなのかというと、端部の処理不良、固定点の荷重集中、ほつれ、脱落の原因になるからです。誤解されやすいのは、ネット本体さえ良ければ持つと思い込む点です。本来は、使用場所に応じてハトメ、ロープ入れ、補強仕様まで含めて発注すべきです。
よくある質問
遮光ネットと遮熱ネットは同じですか?
同じではありません。遮光は光量を落とす考え方、遮熱は受熱を抑える考え方です。両方を兼ねる製品もありますが、名称だけでは性能を断定できません。設置位置と通風条件で結果は変わります。
ラッセル編と平織は、どちらがおすすめですか?
一律のおすすめはありません。ラッセル編は取り回しや収束性で有利な場面があり、平織は構造安定性で比較しやすい場面があります。どちらが良いかは、設置場所、開閉頻度、固定方法、必要な加工仕様で変わります。
フラットヤーンを使っていれば同じと考えてよいですか?
だめです。フラットヤーンは素材の話であり、編み方・織り方・熱融着の違いとは別です。同じフラットヤーン主体でも、構造が違えば使い勝手も耐久性も変わります。
熱融着タイプは平織やラッセル編と同列に比較してよいですか?
そのまま同列に置くのは不適切です。ラッセル編、平織、カラミ織は「構造」の分類ですが、熱融着は「交点の固定方法」の分類です。比較は必要ですが、同じ軸で並べると誤解を招きます。
原反で買えば十分ですか?
小規模で簡易使用なら成立する場合がありますが、長尺展張、風当たりが強い場所、開閉頻度が高い運用では危険です。加工仕様まで含めて考えないと、破れや脱落の原因になります。
まとめ
遮光ネットは、強光期の栽培や作業環境を助ける有力な資材ですが、選び方を間違えると収量・品質・耐久性・作業性を同時に悪化させます。判断の中心は「有名な製品か」ではありません。何の障害を抑えたいのか、どこに張るのか、どこまで光を落としてよいのか、構造と素材と固定方法が合っているか、加工仕様が現場に合っているかです。
遮光ネットを比較する際は、遮光率、色、構造、フラットヤーン主体かどうか、交点の固定方法、設置位置、運用方法、加工仕様、耐久条件を分けて確認する必要があります。高温対策を遮光ネットだけで済ませようとする判断は危険です。遮光ネットは便利ですが万能ではありません。条件整理なしの導入は避けるべきです。







