発芽とは
発芽(はつが)とは、
生存している種子が適切な条件で吸水し、
代謝活動を高めて胚の生長を再開する過程です。
英語ではGerminationといいます。
一般には幼根などが種皮の外へ伸び始めることで発芽を確認しますが、
発芽をどの段階で判定するかは作物や試験方法によって異なる場合があります。
発芽と出芽は同じ意味ではありません。
発芽は種子で起こる生理過程です。
出芽は、播種された種子から伸びた芽や幼植物が培地・土壌表面へ現れる段階を指します。
発芽に関係する主な条件
発芽には種子自身の状態と周囲の環境が関係します。
- 水分:種子が吸水し、代謝活動を開始するために必要です。
- 温度:発芽可能な温度域と適温は作物・品種によって異なります。
- 酸素:発芽時の呼吸に必要です。過湿や排水不良では酸素不足が起こる場合があります。
- 光:光によって発芽が促進・抑制される種子がありますが、すべての種子で光が必須という意味ではありません。
これらの条件が適切でも、
種子が生存していない場合や、
休眠が維持されている場合には発芽しないことがあります。
発芽と休眠
乾燥して活動が低下している種子と、
生理的な休眠状態にある種子は同じものではありません。
休眠のある種子では、
吸水して適温に置くだけでは発芽しない場合があります。
作物や品種によっては、
低温、高温、乾燥、光などの条件や、
種皮への処理などによって休眠状態が変化します。
発芽率と発芽勢
発芽率は、
定められた条件と期間の中で発芽した種子の割合を示す指標です。
発芽勢は、
一定期間内にどれだけ速く、揃って発芽するかを見る指標です。
発芽率が同じ種子でも、
発芽する時期がばらつけば育苗時の苗齢や大きさが揃いにくくなることがあります。
発芽率だけで圃場での出芽率や最終的な収量を断定することはできません。
播種条件、培地や土壌、水分、温度、病害、播種深さなどもその後の出芽・生育に影響します。
発芽と催芽の違い
催芽は、
発芽に適した条件を人為的に与え、
発芽の開始や進み具合を揃えるための管理操作です。
発芽は植物側で起こる生理現象、
催芽はその発芽を管理する作業という違いがあります。
水稲では浸種した種籾を播種前に鳩胸程度まで揃える催芽が行われます。
野菜や花きでは、作物ごとの発芽特性に合わせて温度などを管理します。
発芽管理に使用する機器
低温期や大量育苗などでは、
発芽機・出芽器・育苗器を利用して温度条件を管理する場合があります。
機械を使用しても、
種子の発芽能力そのものを作り出せるわけではありません。
種子状態、培地水分、酸素条件などと合わせて管理します。
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