畝立て・畝幅とは
畝立て(うねたて)とは、播種や定植を行う場所の土を一定の形状に成形し、畝をつくる作業です。
鍬やレーキなどの手工具のほか、管理機、畝立て機、畝成形機などを使用します。
畝幅(うねはば)は畝の横方向の寸法を表す言葉ですが、注意が必要です。
栽培資料や地域、機械体系によって「畝幅」と「ベッド幅」の使い方が異なる場合があります。
数値だけで判断せず、どこからどこまでを測った寸法なのか確認します。
畝立ての目的
排水の悪い圃場で、作物を周囲より高い位置へ植えると、降雨後の滞水面と根域との距離を確保できる場合があります。
水田転換畑などで畝立てが湿害対策として利用されるのは、このためです。
畝立ての目的は排水対策だけではありません。
播種・定植位置を整える、マルチを張りやすくする、管理作業や機械作業に適した栽植様式をつくるなど、栽培体系によって目的が変わります。
高い畝ほどよいわけではない
排水不良だからといって、畝を高くすれば必ず解決するわけではありません。
地下水位が高い圃場や、圃場外への排水経路がない場所では、畝立てだけでは十分な対策にならない場合があります。
また、畝を高くすると土壌量や表面積、乾燥の進み方、灌水方法なども変わります。
作物と圃場条件に合わせて高さを決めます。
畝幅の数値だけで判断しない
「畝幅90cm」と書かれていても、資料によって測定位置が異なる場合があります。
畝の上面を指す場合もあれば、通路部分を含めた別の寸法体系で示される場合もあります。
特に農業機械を使用する場合は、畝幅だけでなく、機械の輪距、作業幅、条数、条間、株間、通路幅を一体として確認します。
畝幅と条間・株間の違い
畝幅、条間、株間は別の寸法です。
条間は隣り合う作物の列と列の間隔、株間は同じ列の中で隣り合う株と株の間隔です。
一つの畝に2条、4条など複数の列を配置する場合、同じ畝の中に複数の条が存在します。
したがって「畝幅90cmだから条間90cm」という意味にはなりません。
栽植様式は、畝幅・条間・株間・条数を分けて確認します。
畝幅を決めるときの確認点
畝幅は作物の大きさだけで決めません。
管理作業や収穫まで含めて設計します。
- 作物の草姿と根域
- 1畝当たりの条数
- 条間と株間
- 管理機や収穫機などの作業幅・輪距
- 作業者が通るための通路幅
- マルチフィルムの幅
- 灌水チューブや点滴チューブの配置
- 圃場の排水性
施設園芸では、ハウスの間口、柱位置、通路、栽培ベンチや作業台車などとの整合も必要です。
畝だけを先に決めると、後から設備と干渉することがあります。
畝立てに使用する農具・機械
小規模な畝立てでは鍬などを使用できます。
面積が大きい場合は管理機や畝立て・畝成形用の作業機を利用します。
管理機はアタッチメントによって形成できる畝の高さ、幅、形状が異なります。
「畝立て対応」という表示だけでは、希望する栽植様式に対応できるとは限りません。
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