栽培枠

栽培枠

栽培枠とは

栽培枠とは、養液栽培や隔離栽培、高設栽培などで、培土や固形培地を保持して作物の根域を形成するための栽培槽・栽培ベッド・ガター、およびそれらを支持する栽培用架台などの総称として扱われる資材です。
製品や栽培方式によって「栽培槽」「栽培ベッド」「隔離ベッド」「ガター」などの名称が用いられ、養液栽培の固形培地耕、隔離床栽培、イチゴなどの高設栽培、果菜類の養液栽培などで利用されています。

圃場土壌から根域を分離する方式では、灌水量や施肥量、培地条件を管理しやすくなり、圃場土壌由来の土壌病害の影響を受けにくい栽培環境を構築できます。
製品やシステムによっては、排液の回収、根域加温、培地交換、栽培槽の高さ調整などに対応するものもあります。

設置方法には、地上や架台上に栽培槽を設置する方式のほか、ハウスの構造部材などから栽培用ガターや架台を吊り下げる方式もあります。
吊り下げ式では床面の支柱を減らせるため、ベンチ下の作業空間を確保しやすく、清掃や管理作業を行いやすくできる一方、ハウス側の構造や許容荷重を含めた設計が必要です。

一方、培地量の少ない栽培槽では、水分量やEC、根域温度が短時間で変化しやすいため、単に土や培地を入れる容器として選定するのは適切ではありません。
栽培する作物、培地の種類と容量、排水性、灌水・給液方式、排液処理、栽培槽の勾配、耐久性、支持架台やハウス構造への荷重などを含めて選定する必要があります。

栽培枠・栽培槽を選ぶポイント

  • 作物と必要根域:イチゴ、トマト、キュウリ、ナス、パプリカなど、作物や栽培方式によって必要な培地量や槽の形状が異なります。
  • 培地と排水性:培養土、ヤシ殻培地、ロックウールなど、使用する培地に適した保水性・排水性と栽培槽の排水構造を確認します。
  • 独立式・連続式:独立式は槽単位で根域を分離しやすく、連続式は長い栽培ベッドやガターを形成しやすいなど、それぞれ特徴があります。
  • 灌水・施肥設備:点滴灌水や養液供給設備との組み合わせを前提とし、必要な給液量や給液回数に対応できる構成とします。
  • 排液処理:排液の回収・排出方法、防根対策、排水勾配を確認します。排液を循環利用する場合は、回収設備や殺菌・管理方法も含めて検討します。
  • 架台・支持構造:高設栽培では、培地・作物・栽培槽に加えて、十分に吸水した状態の重量を含めた荷重に耐えられる構造が必要です。
  • 吊り下げ式:ハンギングガターなどを使用する場合は、ガターや培地、作物、養液を含む総重量を考慮し、ハウス本体や支持部材が必要な荷重に耐えられるか確認します。
  • 作業性・清掃性:栽培槽の高さ、通路幅、ベンチ下の空間、排液配管などが管理・収穫・清掃作業の妨げにならない配置とします。

栽培枠・栽培槽取り扱いメーカー・代理店

製造・発売元製品名特徴

株式会社誠和

樽

特殊発泡スチロール製の栽培容器を使用した果菜類向け隔離栽培システム 1槽ごとに根域を分離して管理

矢崎化工株式会社

栽培槽 PSK-3000

いちご高設栽培などに使用する栽培槽 Aタイプは土量約30L 連結使用可能

矢崎化工株式会社

栽培槽 PSK-6000

約60Lの大容量栽培槽 トマトなどの高設・隔離栽培にも対応 灌水量・施肥量を管理しやすい

矢崎化工株式会社

栽培槽 GFT-17

少量培土で管理する栽培槽 いちご高設栽培や採苗時の親株床などに利用可能

トヨタネ株式会社

イチゴ高設栽培システム・栽培ベッド

発泡スチロール製栽培ベッド 独立プランター方式・連続ベッド方式などを用途に応じて選択

株式会社アグリス

ベリーウェーブ

イチゴ高設栽培用の培土保持シート式栽培槽 保水・排水・通気性を考慮した構造

イノチオアグリ株式会社

ハンギングガター

トマト・キュウリ・ナス・パプリカ・イチゴなどの養液栽培用架台 ハウス本体から吊り下げてベンチ下の空間を確保し、作業性や清掃性の向上に対応

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