誘引(ゆういん)

誘引
誘引とは生育する位置や方向を管理する作業

誘引とは

誘引(ゆういん)とは、作物の茎、枝、つるなどを、
支柱、ネット、ワイヤー、誘引紐などに沿わせたり固定したりして、
生育する位置や方向、草姿・樹形を管理する栽培作業です。

トマト、キュウリ、ナス、ピーマンなどの果菜類、
つる性植物、果樹、花きなどで行われます。
資材としては、誘引紐、誘引クリップ、支柱、ネット、フックなどが使用されます。

誘引と「支柱仕立て」は同義ではありません。
支柱仕立ては支柱を利用した栽培・仕立て方法の一つであり、
誘引は支柱仕立てを含むさまざまな栽培方式で行われる管理作業です。

誘引(ゆういん)
トマトの誘引(ゆういん)

誘引の目的

誘引の主な目的は、作物を一定の位置へ配置し、
栽培空間を管理しやすくすることです。

  • 茎やつるを支持し、倒伏や垂れ下がりを抑える
  • 葉や枝の重なりを調整し、受光状態を整える
  • 収穫、整枝、摘葉、防除などの作業空間を確保する
  • 果実や枝が地面や設備へ接触するのを防ぐ
  • 栽培方式に応じた草姿・樹形を維持する

誘引によって通風や受光条件が改善する場合がありますが、
誘引そのものが病害を防止したり、収量・品質を自動的に向上させたりするわけではありません。
効果は栽植密度、整枝方法、温湿度、日射、灌水、施肥などの条件によって変わります。

主な誘引方法

支柱への誘引

支柱に茎や枝を紐、テープ、クリップなどで固定する方法です。
固定部分を締めすぎると、茎が太くなった際に圧迫や損傷を起こすことがあります。

ネットへの誘引

キュウリ、インゲン、エンドウなどのつる性作物では、
支柱やフレームにネットを張り、つるをネット面へ配置します。
ネットの目合いだけでなく、展張幅、長さ、強度、支持構造も確認します。

誘引紐を使った誘引

トマトやキュウリなどの施設栽培では、
上部のワイヤーなどから誘引紐を下ろし、
クリップやフックと組み合わせて茎を支持する方法があります。

長期栽培では草丈や栽培方式に応じて、
つる下ろしなどの管理を行う場合もあります。

誘引で起こりやすい失敗

固定を強くしすぎる。
生育に伴って茎径が増加するため、紐やクリップが食い込み、
茎を傷めることがあります。

誘引作業の間隔が空きすぎる。
伸びた茎やつるが絡み合うと、後から配置を直す際に折損しやすくなります。
キュウリなど生育の速い作物では、
伸長に合わせて適宜、支持体への配置を調整します。

支持構造の強度を確認しない。
誘引紐やクリップだけでなく、
支柱、ネット、誘引線、棚などにも植物体と果実の荷重がかかります。
長期栽培や果実重量の大きい作物では、
誘引具だけでなく支持構造全体の強度を確認します。

誘引だけで草姿を管理しようとする。
草姿管理には
整枝、
摘心、
摘葉なども関係します。
誘引はこれらの管理作業と組み合わせて考えます。

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