摘葉(てきよう)

摘葉(てきよう)
摘葉(てきよう)とは、植物の生育を整えるために、不要または老化した葉を手で取り除く作業

摘葉(てきよう)とは、植物の栽培において、生育調整や病害虫防除、果実品質の向上を目的として葉を取り除く作業のことを指します。

摘葉は主に老化した葉や病害を受けた葉、密集した葉を対象とし、植物の健全な育成環境を整えるために重要な栽培管理手法のひとつです。 とくにトマト・キュウリ・イチゴなどの果菜類では摘葉の効果が顕著に現れ、果実の肥大や着色の促進、収穫量の安定につながる場合もあります。

作業のタイミングや部位を誤ると逆効果となるため、摘葉は生理生態に即した判断が求められます。

同意語としては「葉かき」「葉取り」などがあります。

摘葉の概要

  • 老化葉や病葉(びょうよう)を取り除くことで、植物の健康を保つ
  • 光の透過性と風通しを改善し、病害の発生を抑える
  • 果実への養分集中を促し、品質と収量向上を図る

摘葉の詳細説明

  • 対象となる葉の種類
    葉は一般に成長段階に応じて「幼葉(ようよう)」「成葉(せいよう)」「老葉(ろうよう)」に分類されます。摘葉では、すでに光合成能力が衰えた老葉や病斑(びょうはん)が見られる病葉を優先的に除去します。

  • 摘葉の目的
    摘葉によって通風性が向上し、灰色かび病などのカビ類の感染リスクが減少します。また、密集を解消することで葉の重なりによる日照不足が解消され、光合成量が増加します。

  • 適切な摘葉のタイミング
    朝のうちに晴天の日に行うのが基本です。湿度の高い日の摘葉は感染リスクを高める恐れがあります。また、過度の摘葉は逆に植物を弱らせるため、段階的に数枚ずつ行うのが理想です。

摘葉の役目と効果

  • 病害防除の第一歩
    古くなった葉は病原菌や害虫の温床となるため、これを除去することで全体の健全性が保たれます。

  • 果実品質の向上
    トマトやピーマンなどでは摘葉によって果実への日照が改善され、色づきや糖度の向上につながります。

  • 作業性の改善
    摘葉により作業通路が確保され、収穫や病害虫防除の効率が高まります。

摘葉に関する課題と対策

1. 摘葉による過剰な光合成量の低下

摘葉しすぎると、成葉の減少により光合成が不足し、植物全体の生育が鈍化します。
対策としては、下葉から段階的に除去し、常に成葉が一定枚数以上残るように調整します。

2. 病気の拡散リスク

病葉を処理する際にハサミや手袋を消毒しないと、他の株へ病原が伝播する可能性があります。
対策は、摘葉ごとに消毒液(次亜塩素酸ナトリウムなど)で道具を清潔に保つことです。

3. 摘葉タイミングの誤り

生育ステージに応じた摘葉を行わないと、果実の肥大や花芽形成に悪影響を与える場合があります。
対策は、植物の成長段階や天候を見ながら、熟練した判断で行うことです。

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