キュウリ資材とは
キュウリ資材とは、キュウリの栽培で使用する資材のうち、
キュウリネット、誘引クリップ、誘引紐、果実の形状を補助する器具など、
キュウリ栽培への適性が高い製品を中心とした資材です。
キュウリはつるが長く伸びるため、栽培中は
誘引、
整枝、
摘心などを行いながら草姿を管理します。
露地栽培では支柱とキュウリネットを組み合わせる方法、
施設栽培では誘引紐や誘引クリップを利用する方法などがあり、
栽培方式によって必要な資材は異なります。
なお、キュウリに使える資材すべてを「キュウリ専用資材」と考えるのは適切ではありません。
マルチ、
灌水資材、
肥料、防除資材、育苗資材などもキュウリ栽培に使用されますが、
これらは他作物にも広く使用される汎用資材です。
本ページでは、キュウリとの用途上の関係が特に強い資材を中心に紹介します。
キュウリ資材の主な種類
キュウリネット
キュウリネットは、つるを支持して栽培面へ広げるためのネットです。
支柱やフレームに展張し、つるや巻きひげをネットへ誘引して使用します。
ネットを選ぶ際は、目合いだけでなく、幅・長さ、糸の強度、
展張方法、支柱間隔、栽培期間、撤去作業まで確認します。
ネットが緩んだ状態では風で動きやすく、作物や作業者に絡む原因にもなるため、
「張れればよい」ではなく、支持構造を含めて選定します。
誘引クリップ・誘引紐
施設栽培などでは、ネットだけでなく誘引紐や誘引クリップを利用して
主枝や側枝の位置を管理する方法があります。
クリップは紐で一株ずつ結束する作業を省力化できる反面、
茎径に合わない製品や強すぎる固定は茎を圧迫する原因になります。
誘引資材は、栽培方式、草勢、栽培期間、ハウスの軒高、
作業者が行う整枝方法まで含めて選定します。
単に「キュウリ用」と表示されていることだけでは適否を判断できません。
果実の曲がりを補助する器具
キュウリの幼果に取り付け、果実が伸長する方向を物理的に補助する資材があります。
曲がり果の低減や選別・箱詰め作業のしやすさを目的とする製品です。
これらの器具は、曲がり果の発生原因そのものを解消するものではありません。
キュウリの曲がり果は、樹勢低下、成り疲れ、日照不足、乾燥、
肥料条件など複数の栽培条件でも発生します。
曲がりが増えた場合は、器具だけで対応せず、
追肥、水分管理、受光状態、着果負担なども確認します。
果実成形用資材
幼果を透明な型へ入れ、ハート形など特定の断面形状に成形する製品もあります。
これは曲がり果を矯正する資材とは目的が異なります。
規格果をまっすぐにする「矯正」と、
付加価値商品として形状を変える「成形」は分けて考える必要があります。
キュウリ資材の選び方
資材選定では、製品単体の価格より先に栽培方式を確認します。
露地のネット栽培と、施設内の誘引紐を使った長期栽培では、
必要になる支持構造も作業方法も異なります。
- 栽培方式:露地、雨よけ、施設栽培、養液栽培など
- 誘引方式:ネット、支柱、誘引紐、クリップなど
- 作型・栽培期間:短期作か長期作か
- 草姿管理:主枝・側枝をどのように配置するか
- 作業性:誘引、整枝、収穫、防除作業を妨げないか
- 撤去・再利用:使用後に回収しやすいか、再使用する資材か
特にネット類では、細い糸で軽量な製品と、
繰り返し使用を前提とした比較的強度の高い製品では性格が異なります。
初期価格だけで比較すると、張替えや撤去まで含めた作業コストを見落とします。
キュウリ資材で起こりやすい選定ミス
キュウリネットの目合いだけで製品を選ぶ。
目合いが同じでも糸構成、幅、長さ、耐久性、展張方法は異なります。
支柱構造と必要な使用期間まで含めて判断します。
曲がり果矯正具を栽培管理の代わりにする。
果実を物理的に支持できても、樹勢低下や水分不足、日照不足などは改善しません。
曲がり果が増加している場合は栽培条件の確認が先です。
果実矯正具と果実成形具を同じ資材として扱う。
目的が異なります。
前者は果実をまっすぐ伸ばす補助、
後者はハート形など意図した形状に成形するための資材です。
誘引資材を強く固定すれば安定すると考える。
茎は生育とともに太くなります。
固定方法やクリップ径が不適切だと茎への圧迫や損傷につながります。
キュウリ資材取り扱いメーカー・代理店
| 製造・発売元 | 製品名・製品群 | 用途分類 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| ナスニックス株式会社 | スマート | 果実曲がり補助具 | キュウリや苦瓜の幼果に装着し、果実がまっすぐ伸長するよう物理的に補助する透明器具。曲がり果の発生原因となる樹勢低下・水分不足・日照不足などを改善する資材ではない。 |
| ナスニックス株式会社 | 誘引クリップ つりっ子 キュウリ | 誘引クリップ | キュウリなどの茎と誘引紐をワンタッチで固定する誘引クリップ。茎径や栽培方式に合う製品を選定する。 |
| 小山商事株式会社 | キュウリネット | 誘引ネット | キュウリなどつる性作物の誘引用ネット。現行公式メーカー製品ページを確認できなかったため外部リンクは付けておりません。 |
| 東京戸張株式会社 | きゅうりネット | 誘引ネット | キュウリなどつる性作物用の支柱ネット。18cm・24cm目などの規格があり、幅・長さ・目合いを栽培条件に合わせて選定する。 |
| 日本マタイ株式会社 | キュウリネット | 誘引ネット | キュウリ、ナガイモ、ピーマン、インゲンなどに使用する栽培用ネット。公式サイトで現行製品群は確認できるが、現行公式メーカー個別製品ページを確認できなかったため外部リンクは付けておりません。 |
| 株式会社イノベックス | きゅうりネット・エンドウネット | 誘引ネット | キュウリ、ヘチマ、ゴーヤ、エンドウ、長芋などつる性植物用。ポリエチレン製で複数の目合い・幅・長さを展開。 |
| 有限会社ミネ | 野菜入ってQ~ハート型 | 果実成形具 | キュウリの幼果を透明な型に入れ、断面をハート形に成形する資材。曲がり果矯正具とは目的が異なる。 |
| 有限会社シーム | らびっとピンチ | 誘引・つる下ろし | キュウリのつる下ろし栽培向け誘引クリップ。ピンチによる保持とフックによる誘引線への掛け替え・横移動に対応。誘引線対応径はメーカー仕様を確認。 |
| 有限会社シーム | ペリカンキャッチ PC-R500 | つる下ろし・誘引 | キュウリ等の吊り降ろし栽培用。茎とともに誘引線へ掛け、横方向へ移動して株間隔を調整できる。誘引線対応径4mmまで。 |
| タキゲン製造株式会社 | C-1633 針金誘引フック 音符くん | 誘引 | 誘引紐を結ばずに取り付けるステンレス製誘引フック。適合する誘引線径を確認して使用する。 |
| タキゲン製造株式会社 | CP-609 クキロック シリーズ | 誘引 | 誘引紐と茎を保持するクリップ。シリーズ中にはキュウリなど細い茎向け仕様がある。作物・茎径・紐径に合う型式を選定する。 |
| 石本マオラン株式会社 | キュウリネット | ネット誘引 | ポリエチレン製キュウリネット。18cm・24cm目を中心に複数の幅・長さを設定。 |