ハウスバンドとは
ハウスバンドとは、
ビニールハウスなどに展張した
被覆フィルムの外側から掛け、
風によるフィルムのばたつきや浮き上がりを抑えるために使用する帯状・ひも状の農業資材です。
「ハウス押さえバンド」などと呼ばれる場合もあります。
代表的な製品に石本マオラン株式会社の「マイカ線」があり、
農業現場ではハウスバンド類を「マイカ線」と呼ぶ場合があります。
「マイカ線」は石本マオラン株式会社の登録商標であり、ハウスバンドの一般名称ではありません。
ハウスバンドの役割
ハウスの外張りフィルムは、風を受けるとパイプ間で膨らんだり縮んだりしながら繰り返し動きます。
ハウスバンドをフィルムの外側へ掛けることで、この動きを抑え、
フィルムの大きなばたつきや浮き上がりを軽減します。
ハウスバンドは
農業用鋼管・ハウスパイプ
や基礎を補強する構造材ではありません。
ハウスバンドを高強度品へ交換するだけで、ハウス全体の耐風性能が決まるわけではありません。
耐風性能には、被覆フィルム、パイプ、接合部、基礎、妻面、補強材、
パッカー、
フィルム止め材など複数の部材が関係します。
ハウスバンドの種類
ハウスバンドには、10mm前後の細幅タイプから、
数十mm以上の幅を持つ幅広タイプまであります。
内部に強力糸などを配置し、
ポリエチレンなどの樹脂で被覆した製品もあります。
製品によって「2芯」「3芯」「5芯」などの表示がありますが、
芯数だけで強度を比較することはできません。
芯材、糸数、幅、構造が製品によって異なるため、
強度を比較する場合はメーカーが公表する破断強度や用途を確認します。
農ビ・農POとハウスバンド
ハウスバンドを選ぶ際は、使用する被覆フィルムとの適合確認が必要です。
農業用ビニール(農ビ)と
農業用ポリオレフィン(農PO)では、
材質や表面性状が異なります。
特に農POでは、ハウスバンドとの接触部で摩擦が繰り返されると、
フィルムが傷んだり破れたりする場合があります。
このため農PO向けには、滑りや接触面積を考慮した専用・対応製品もあります。
「農ビ用のハウスバンドを農POへそのまま使える」とは限りません。
逆に、農PO専用バンドの中には農ビへの使用を想定していない製品もあります。
フィルムとハウスバンド双方の使用条件を確認します。
ハウスバンドの張り方と注意点
ハウスバンドは、強く締めれば締めるほどよいものではありません。
締め付け過多では、バンドとフィルムの接触部へ荷重が集中し、
風による繰り返し摩擦でフィルムが摩耗する場合があります。
逆に緩みが大きければ、フィルムのばたつきを十分に抑えられません。
張力や設置間隔は、ハウス形状、被覆材、バンド製品、固定方法、
地域の風条件などを踏まえて決めます。
全国共通の「○cm間隔なら安全」という設置間隔はありません。
ハウスメーカー、施工業者、被覆材メーカー、
ハウスバンドメーカーが示す施工条件を確認します。
ハウスバンドの固定
ハウスバンドの端部は、地際付近のパイプ、番線、
フィルム止めレールなどへ固定します。
固定方法に応じて専用のフックや増し締め具などが使用されます。
固定具だけを高強度品へ交換しても、
固定先のパイプやレール、ハウスバンド自体が劣化していれば、
別の箇所から損傷する可能性があります。
固定部は一連の部材として確認します。
ハウスバンドの点検
屋外で長期間使用したハウスバンドは、
紫外線、風雨、温度変化、フィルムとの摩擦などによって劣化します。
被覆樹脂のひび割れ、摩耗、伸び、芯材の露出や切断、
固定部の緩みを確認します。
台風など強風が予想される前には、
ハウスバンドだけでなく、被覆フィルム、
パッカー、
ハウスバンド固定具、
パイプ接合部や基礎も確認します。
よくある誤解
マイカ線=ハウスバンドの正式名称
違います。
「マイカ線」は石本マオラン株式会社の登録商標です。
現場ではハウスバンドの通称として使われる場合がありますが、
一般名称はハウスバンドなどです。
芯数が多いほど必ず強い
芯数だけでは判断できません。
芯材、糸数、幅、構造が異なるため、
メーカーが示す破断強度や用途を確認します。
強く締めれば台風に強くなる
過度な締め付けはフィルムの摩耗・破損につながる場合があります。
ハウス全体の耐風性能もハウスバンドだけでは決まりません。
関連する資材分類・農業用語
- ハウスバンド
- ハウスバンド固定具・ハウスバンド関連部材
- パッカー
- パイプハウス部品
- 農業用鋼管・ハウスパイプ
- ハウス被覆資材
- 農業用ビニール(農ビ)
- 農業用ポリオレフィン(農PO)
- フィルム止めレール
- ビニールハウス
- 被覆資材
- ポリエチレン
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