幼芽(ようが)

幼芽(ようが)
幼芽(ようが)とは、植物の種子に含まれる胚の一部で将来茎や葉になる部分。

幼芽(ようが)とは、植物の種子の中にある胚(はい)のうち、特に先端に位置し、発芽後に茎や葉へと成長する重要な構造です。

発芽の初期段階で活動を開始し、主軸(シュート)を形成する役割を持ちます。幼芽は、子葉の間に挟まれて胚軸の上部に存在し、植物の地上部を構成する起点となります。これにより、根を形成する胚(はいこん)と並んで、種子発芽・初期成長において不可欠な要素です。

種子植物全般に見られる構造であり、大豆(ダイズ)、ピーナッツ、とうもろこし、いんげん豆など多くの作物の種子内に確認されます。 

同意語としては「胚芽(はいが)」が挙げられます。

幼芽の概要

幼芽は、種子に含まれる胚の中でも茎や葉に分化する予定の器官です。

多くの被子植物では、幼芽は子葉の間に位置し、外からは見えにくいことが多いですが、発芽が進むにつれてその成長が顕著になります。

栄養の供給は主に胚乳子葉から行われ、その後、自ら光合を開始することで独立的に成長していきます。

幼芽の詳細説明

種子植物において、種子は胚、胚乳、種皮から構成されています。そのうち胚は、将来的に植物体に成長する「設計図」のような存在であり、幼芽はその中核を担う部分です。幼芽には以下のような構成があります:

  • 頂芽(ちょうが):将来の茎の先端を形成する部分。細胞分裂が活発に行われる。
  • 原始葉(げんしよう):初期の葉に分化する部分。発芽直後の双葉として観察されることも多い。
  • 節間(せっかん):葉と葉の間の茎部分に該当する。

これらの構造は、主に光や重力、温度などの外部環境に応じて活性化され、植物体の基本的な形を決定づけます。例えば、ピーナッツや大豆では、種子の中央付近に胚軸があり、その上部に幼芽が見られます。子葉に囲まれており、湿度や温度条件が揃うとまず根(胚根)を下に伸ばし、次いで幼芽が上に向かって伸び始めます。

幼芽の役割

幼芽の役割は、以下のように整理できます:

  1. 植物体の初期構造を形成
    茎と葉を作り出す中枢となり、最終的に光合成を担う器官を発達させる。

  2. 環境への反応
    光や重力、温度などの刺激に応じて方向性を持って成長を始める。

  3. 成長点の維持
    頂芽に存在する分裂組織は、植物の上方成長を継続的に行う原動力である。

幼芽に関する課題と対策

1. 発芽障害による生長不全

低温や過湿、高塩分などの不適切な環境条件下では、幼芽の成長が阻害される場合があります。これにより茎の伸長が遅れる、または変形するリスクが高まります。
対策:播種前に土壌の水はけやpH、塩類濃度を確認し、適正条件を整える。

2. 子葉や胚乳からの栄養供給不足

発芽初期において、幼芽は自力で光合成できないため、子葉胚乳からの栄養供給に依存します。これが不足すると、幼芽の伸長や分化に遅れが生じることがあります。
対策:種子の品質管理を徹底し、発芽力の高い種子を選別する。播種後は適度な湿度と温度管理が重要です。

3. 機械的損傷や病害による壊死

種子処理や播種機による圧力、土壌中の病原菌による侵入などにより、幼芽が物理的・生物的損傷を受けることがあります。
対策:播種作業は丁寧に行い、必要に応じて種子消毒を実施する。土壌の衛生状態も管理対象とする。

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