展着剤とは
展着剤(てんちゃくざい)とは、農薬などの散布液に加え、葉や茎などへの濡れ広がり、付着、保持、浸透などの散布特性を調整する補助剤です。
英語ではSpray adjuvantと表します。
日本では「展着剤」として農薬登録されている製品があり、製品ごとに使用できる農薬、作物、添加量などが定められています。
展着剤は単なる「接着剤」ではありません。
製品によって作用が異なるため、「展着剤を入れれば薬剤が強く効く」と一律に考えることも適切ではありません。
展着剤の主な働き
葉の表面はワックスなどによって水をはじくことがあります。
展着剤の中には散布液の表面張力を低下させ、液滴を葉面へ濡れ広がりやすくするものがあります。
このほか、付着性を高めるもの、乾燥後も薬剤を葉面に保持しやすくするもの、成分の浸透を助けるものなどがあります。
すべての展着剤が同じ働きを持つわけではありません。
対象作物、使用する農薬、散布目的に応じて製品を選びます。
展着剤を入れれば効果が高くなるとは限らない
薬液が十分に付着する作物や、製剤自体に濡れ広がりや浸透を助ける性質がある場合、展着剤を追加する必要がないことがあります。
展着剤の種類や濃度によっては、薬剤の浸透量が増えたり、葉面への付着状態が変化したりして、薬害が発生しやすくなる場合もあります。
展着剤は多く入れればよい資材ではありません。
農薬登録上の使用量と製品ラベルを確認します。
農薬との組み合わせ
展着剤には、使用できる農薬や作物が指定されている製品があります。
同じ展着剤でも、殺虫剤、殺菌剤、除草剤などによって使用量や使用条件が異なる場合があります。
農薬へ加用する場合は、展着剤と農薬の双方の登録内容・ラベルを確認してください。
混用できることと、作物に薬害が起こらないことは同じ意味ではありません。
葉面散布肥料への使用
葉面散布する肥料でも、葉面への濡れ広がりを改善する目的で補助剤が利用される場合があります。
しかし、葉面散布剤自体に展着性を持たせている製品もあります。
肥料メーカーが展着剤の加用を指定していない場合は、自己判断で追加する前に混用可否を確認してください。
散布液が広く濡れることと、肥料成分が植物体内へ多く吸収されることも同義ではありません。
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