除草剤とは
除草剤(じょそうざい)とは、
雑草を枯らしたり、発芽や生育を抑えたりする目的で使用する薬剤の総称です。
農業では、
作物と水分、養分、光、空間などを競合する雑草を管理し、
除草作業を省力化するために使用されます。
農作物、樹木、芝、花きなどの栽培・管理を目的として使用する除草剤は、
農薬として登録された製品を、
登録内容に従って使用する必要があります。
道路、駐車場、運動場などを対象とした
「農薬として使用することができない除草剤」も販売されていますが、
これらを農作物などの栽培・管理目的に使用することはできません。
除草剤の主な分類
除草剤には複数の分類方法があります。
一つの製品が複数の分類に当てはまるため、
「どの分類に属するか」だけで効果を判断してはいけません。
土壌処理剤と茎葉処理剤
土壌処理剤は、
主に土壌表面などへ処理し、
発芽・出芽前後の雑草を抑える目的で使用します。
茎葉処理剤は、
すでに発生している雑草の葉や茎へ薬剤を付着させ、
雑草を防除します。
製品によって作用する雑草の生育段階や使用方法は異なります。
選択性除草剤と非選択性除草剤
選択性除草剤は、
登録された使用条件のもとで、
作物への影響を抑えながら対象雑草を防除するよう設計された除草剤です。
「選択性だから作物には影響しない」という意味ではありません。
使用量、処理時期、作物の生育段階、品種、気象条件などによっては
薬害が生じる場合があります。
非選択性除草剤は、
広い範囲の植物に作用するタイプです。
作物の茎葉などへ付着すると薬害を生じる可能性があるため、
登録内容や使用場所を確認して使用します。
接触型と移行型
接触型は、
主に薬液が付着した植物組織へ作用するタイプです。
移行型は、
植物体に吸収された有効成分が体内を移動し、
付着部以外にも作用するタイプです。
これらの性質は有効成分によって異なり、
土壌処理・茎葉処理、選択性・非選択性とは別の分類です。
除草剤を選ぶときの確認事項
除草剤は、
雑草名だけを見て選ぶものではありません。
使用前に製品ラベルや登録内容で、
少なくとも次の項目を確認します。
- 適用作物・使用場所
- 対象雑草
- 使用時期
- 使用量または希釈倍数
- 使用方法
- 使用回数
- 散布時の注意事項
同じ有効成分を含む製品でも、
登録されている作物や使用方法が同じとは限りません。
除草剤で誤りやすい点
「選択性除草剤なら作物に安全」と考えるのは誤りです。
登録条件を外せば薬害の可能性があります。
「除草剤」と表示されていれば農地で使えるわけでもありません。
農薬登録のない除草剤は、
農作物などの栽培・管理目的には使用できません。
散布時の飛散にも注意が必要です。
周辺作物へ薬液が飛散すれば、
非対象作物に薬害を起こすことがあります。
同じ作用特性を持つ除草剤だけに長期間依存すると、
その除草剤が効きにくい雑草が残り、
結果として抵抗性個体が増える場合があります。
雑草の種類、生育段階、発生量、
これまで使用した除草剤の履歴などを確認し、
必要に応じて他の雑草管理方法と組み合わせます。
防草シートとの違い
防草シートは、
主に地表面を物理的に覆い、
光を遮ることで雑草の生育を抑える資材です。
除草剤とは作用方法が異なります。
施工場所や雑草の種類によっては、
登録のある除草剤で既存雑草を処理した後に
防草シートを施工する方法もあります。
防草シートと除草剤は
「どちらか一方しか使えない資材」ではありません。
現場条件に応じて使い分けます。
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