みじんとは
みじん(微塵)とは、園芸用土や培養土に含まれる、非常に細かな粒子を指す園芸上の呼び方です。
赤玉土や鹿沼土などの粒状用土では、製造、輸送、保管、使用中の摩擦や崩壊によって細かな粒子が生じます。
園芸分野では、1mm程度またはそれ以下の目のふるいを通る細かな土を「みじん」と呼ぶことがあります。
ただし、「みじん」は土壌学上の正式な粒径区分ではありません。
農学・土壌学では、砂、シルト、粘土などを粒径によって別の基準で分類します。
したがって、「1mm以下の粒子=粘土」「みじん=シルトや粘土」と考えるのは誤りです。
みじんが問題になる理由
赤玉土、鹿沼土、軽石などの粒状用土では、粒と粒の間にある空隙が、水や空気の通り道になります。
みじんが多くなると、この空隙へ細かな粒子が入り込み、鉢内の状態によっては排水性や通気性が低下します。
特に、
- 鉢やコンテナなど根域が限られている
- 細かな粒子が多い
- 用土が締まっている
- 潅水量が多い
- 鉢底から水が抜けにくい
- 栽培期間中に粒状用土が崩れている
といった条件が重なると、根域の過湿や酸素不足につながることがあります。
ただし、みじんが存在するだけで根腐れが発生すると考えてはいけません。
根の障害は、用土の粒径構成だけでなく、潅水、鉢の形状、排水孔、温度、根量、病原菌など複数の条件によって発生します。
みじんは、その中の一つの物理的要因として考えます。
みじんはすべて取り除くべきか
細かな粒子をすべて取り除けばよいわけではありません。
赤玉土や鹿沼土など、粒状構造によって通気性や排水性を確保する用土では、過剰なみじんを除くことに意味があります。
特に盆栽、多肉植物、ラン類など、排水性や根域の通気性を重視する栽培では、使用前に粒度をそろえることがあります。
一方、市販の培養土には、ピートモス、ココピート、腐葉土、バーミキュライトなど、もともと細かな形状を持つ原料も使用されています。
こうした培養土を単純にふるいにかけて細かな部分を除去すると、メーカーが設計した配合割合や保水性などを変えてしまう可能性があります。
「細かいものは全部みじんだから除去する」という判断は適切ではありません。
使用する用土の種類と栽培目的を確認して判断します。
みじんの除去方法
赤玉土や鹿沼土などの粒状用土でみじんが多い場合は、ふるいを使用して粒度を分けます。
園芸上の「みじん」を確認する場合、1mm程度のふるい目が一つの目安になりますが、市販されている「細目」「中目」「粗目」などの表示にはメーカー間で共通した粒径規格があるとは限りません。
使用する前に、ふるいの実際の網目寸法を確認してください。
また、用土が湿っていると細かな粒子が大きな粒へ付着し、正確にふるい分けにくくなります。
粒度を確認する場合は、用土の状態にも注意します。
栽培中にもみじんは増える
使用開始時にみじんを除いても、栽培中に粒状用土が崩れれば、再び細かな粒子が増えます。
特に赤玉土や鹿沼土などでは、
- 潅水
- 乾湿の繰り返し
- 物理的な圧力
- 根の伸長
- 長期間の使用
などによって粒が崩れる場合があります。
長期栽培では、植え付け時のみじん量だけでなく、栽培期間中に粒状構造を維持できる用土かどうかも確認する必要があります。
農業・園芸現場で誤解されやすい点
みじんは1mm以下という自然科学上の正式区分
これは誤りです。
1mm程度という基準は園芸分野で用いられる目安であり、土壌学上の砂・シルト・粘土の粒径区分とは異なります。
細かい粒子はすべて除去した方がよい
これも誤りです。
播種用培土や育苗培土などでは、細かな原料を含むこと自体が異常なのではありません。
粒径だけを見て良否を判断せず、培地全体の排水性、保水性、通気性、栽培用途を確認します。
みじんには肥料分を保持する役割がある
一律には説明できません。
養分保持は、粒の大きさだけではなく、用土を構成する鉱物、有機物、CEC、pHなどによって異なります。
「みじんだから保肥力が高い」と判断することはできません。
みじんを除けば根腐れを防げる
これも単純化しすぎです。
みじんの除去によって粒状用土の空隙を確保しやすくなる場合はありますが、根腐れや根傷みには、潅水過多、排水不良、低温・高温、病原菌、根量なども関係します。
用土だけを変更して解決すると決めつけないことが重要です。
「みじん」と土壌の粒径区分の違い
農学上の土壌粒子は、粒径によって砂、シルト、粘土などに分類されます。
農林水産省の資料で示される国際法の粒径区分では、
- 粗砂:2~0.2mm
- 細砂:0.2~0.02mm
- シルト:0.02~0.002mm
- 粘土:0.002mm未満
とされています。
この区分と比較すると、「1mm以下のみじん」には砂に分類される粒子も含まれます。
したがって、みじんは土性を表す言葉ではなく、主として園芸用土の粒度管理で使われる実務的な表現として理解する方が適切です。
関連する資材分類・農業用語
参考資料
見つからない用語・製品の登録をリクエスト
個人情報の入力は不要です。掲載してほしい名称だけをお知らせください。