樹脂被覆線(果樹・カーテン線)

樹脂被覆線(果樹・カーテン線)

樹脂被覆線(果樹・カーテン線)とは

樹脂被覆線とは、
鋼線やワイヤーなどの金属製芯線の表面を、
ナイロン、ポリエステル、塩化ビニルなどの樹脂で被覆した線材です。

農業では、ブドウやナシなどの果樹棚の張線、
枝やつるを支える誘引用の線材、
施設園芸用カーテン装置の駆動ワイヤー、
防鳥ネットや防風ネットなどの張線として使用されます。

金属芯線を樹脂で覆った樹脂被覆線と、
ポリエステルなどの樹脂そのものを線材にした
樹脂線・カーテンロープは構造が異なります。

果樹用張線とカーテン駆動線は、同じものとして選定できません。

使用目的によって必要な芯線、線径、引張強さ、耐候性、
耐薬品性、屈曲への強さ、使用する金具や装置との適合条件が変わります。

果樹棚・誘引用の樹脂被覆線

果樹棚では、枝や結果部を支えるための棚線や小張り線などに使用されます。

長期間張った状態で使用するため、
線径だけでなく芯線の材質、引張強さ、伸び、
被覆の耐候性や耐久性を確認します。

果実や枝の近くに線材を配置する場合、
樹脂被覆によって金属線が直接接触しにくくなる利点があります。

被覆されているからといって、
どの製品でも同じ荷重に耐えられるわけではありません。
果樹棚の主線、小張り線、枝の誘引用では要求される強度が異なります。

施設園芸用カーテンの駆動線

自動カーテン装置では、
ワイヤーをドラムで巻き取り、
滑車などを介してカーテンを開閉する方式があります。

この用途では単純な引張強さだけではなく、
繰り返し曲げられることへの耐久性、
ドラムや滑車との適合、
巻取り性、被覆の耐摩耗性なども関係します。

カーテン駆動線は、装置メーカーが指定または適合確認した線材を優先します。

外径が同じでも、
芯線構造や被覆材、屈曲特性が異なれば、
既設装置へそのまま置き換えられるとは限りません。

樹脂被覆線を選ぶときの確認点

まず、果樹棚の張線なのか、
誘引用なのか、
自動カーテンの駆動線なのかを明確にします。

次に、製品仕様に記載された外径だけでなく、
芯線径、芯線材質、引張強さ、伸び、
被覆樹脂の種類、耐候性、耐薬品性を確認します。

自動カーテンでは、
使用するドラム、滑車、ワイヤークリップ、
ターンバックルなどとの適合確認も必要です。

「耐薬品性」と表示された製品でも、
すべての薬剤や濃度、接触条件に耐えるという意味ではありません。
薬液や洗浄剤などが直接付着する条件では、
メーカーの使用条件を確認してください。

被覆の損傷と張り過ぎに注意

施工時に樹脂被覆を傷つけたり、
切断端から芯線を露出させたりすると、
芯線の種類や使用環境によっては腐食が進むことがあります。

被覆の割れ、剥離、著しい摩耗がないか定期的に確認します。

張力を強くすればよいわけでもありません。
過大な張力は線材だけでなく、
支柱、アンカー、滑車、ドラムなど周辺部材への負荷を増やします。

特に果樹棚では風雪や着果荷重、
カーテン装置では開閉時の繰り返し荷重まで含めて判断します。

樹脂被覆線(果樹・カーテン線)取り扱いメーカー・代理店

製造・発売元製品名特徴
平野鋼線株式会社パワーコートワイヤー硬鋼線やステンレスワイヤーの表面を樹脂で被覆した農業用ワイヤー。自動カーテン開閉、果樹の誘引、防鳥・防獣ネットなどに使用。現行掲載規格は外径φ2.8mm、200m・300m・500m・1000m。
タキロンシーアイ株式会社EN線(果樹専用張線)塩化ビニル樹脂密着被覆鉄線。芯線はメッキ半鋼線。果樹専用の張線として現行公式カタログへの掲載を確認。現行公式メーカー製品ページを確認できなかったため外部リンクは付けておりません。
株式会社誠和オレンジワイヤーアトム自動カーテン装置用のコーティングワイヤー。公式自動カーテン資料で耐薬品性・耐候性・耐久性に優れた駆動ワイヤーとして掲載。
トワロン株式会社PVC(塩化ビニル)被覆ワイヤ塩化ビニル樹脂を被覆したワイヤー。公式に果樹・園芸用途を掲載しており、果樹棚線にも使用。耐薬品性、耐水性、耐久性などを特徴とする。

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