化成肥料(かせいひりょう)

化成肥料

化成肥料とは

化成肥料(かせいひりょう)とは、
複数の肥料原料を混合し、反応や造粒などの製造工程を経てつくられる複合肥料の一群です。

一般に、一つの粒の中に窒素、
りん酸、
加里など複数の肥料成分を含むように製造されます。

化成肥料と化学肥料は同じ意味ではありません。

化学肥料は化学的な方法によって製造される肥料を広く指す呼び方で、
化成肥料はその中で複数成分を含む複合肥料として利用される肥料群です。

また、配合肥料とも区別する必要があります。

化成肥料と配合肥料の違い

化成肥料では、
肥料原料を混合し、反応や造粒などの工程を経て、
一つの粒の中に複数の肥料成分を含む製品が一般的です。

配合肥料は、複数の肥料原料や肥料を主として物理的に混合して製造します。

見た目だけでは区別できない製品もあります。
製造方法や肥料の種類は、肥料袋の保証票や製品情報で確認します。

「化成肥料」と「配合肥料」を同義語として扱わないでください。

普通化成と高度化成

化成肥料では「普通化成」「高度化成」という呼び方が使われます。

肥料の名称に「高度」の文字を使用する場合、
窒素、りん酸、加里のうち2成分以上を保証し、
それらの合計量が30%以上であることなどの基準があります。

例えば14-14-14であれば、
窒素、りん酸、加里の合計は42%です。

高度化成の「高度」は、肥料としての品質や栽培効果が上という意味ではありません。

成分濃度が高いため少ない重量で養分を施用できますが、
施肥量を誤れば過剰施肥にもなります。

化成肥料はすべて速効性ではない

一般的な化成肥料には、
水に溶けやすく比較的速く利用される肥料成分を含む製品があります。

ここから「化成肥料=速効性」と判断するのは誤りです。

IB、CDUなどの緩効性窒素を原料として含む化成肥料や、
硝酸化成を抑制する成分を利用した製品、
被覆肥料と組み合わせた肥料などがあります。

肥効期間は、
製品に使用されている肥料原料や成分形態、被覆の有無によって変わります。

化成肥料の成分表示

肥料袋には、窒素、りん酸、加里などの保証成分が表示されています。

例えば「8-8-8」「14-14-14」などの数字は、
一般に窒素、りん酸、加里の成分割合を示します。

数字が大きいほど作物によく効くという意味ではありません。

作物が必要とする養分量、
土壌中に残っている養分、
過去の施肥履歴を確認して施用量を決めます。

特に施設栽培では、
施肥を繰り返すことで根域の塩類濃度が高くなる場合があります。

ECや
土壌診断の結果を確認せず、
表示されたN-P-K比だけで肥料を選定するのは危険です。

有機入り化成肥料

化成肥料には、有機質原料を使用した製品もあります。

「化成肥料だから有機質原料を含まない」とは限りません。

肥料の名称に「有機入り」と表示する場合には一定の基準があります。
有機質原料の有無や割合を判断するときは、
商品名の印象ではなく原料表示や保証票を確認します。

化成肥料で起こりやすい誤解

化成肥料は窒素・りん酸・加里を人工的に合成した肥料

この説明は不正確です。

窒素、りん酸、加里という三要素そのものを人工的に合成した、という意味ではありません。
複数の肥料原料を用いて製造する肥料です。

配合肥料と化成肥料は同じ

同義ではありません。

製造方法が異なります。
同じN-P-K成分値であっても、化成肥料と配合肥料では肥料の構成や製造方法が異なる場合があります。

化成肥料はすべて速効性

誤りです。

緩効性窒素を含む製品などがあり、
肥効の速さは製品ごとに確認する必要があります。

高度化成の方が普通化成より優れている

誤りです。

「高度」は一定以上の成分濃度を示す区分であり、
作物への適合性や肥料としての優劣を示す評価ではありません。

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