バーミキュライト(ばーみきゅらいと)

バーミキュライト(ばーみきゅらいと)
バーミキュライトとは、雲母類のひる石を高温で急速加熱し膨張させた鉱物系資材で、軽量かつ保水性を持ち、育苗や播種初期の水分安定に用いられます。

バーミキュライトの概要

バーミキュライト(ばーみきゅらいと)とは、鉱物分類上は雲母(うんも)類に属するひる石を高温で急速加熱し、層間に含まれる結晶水が気化することで、層状構造が物理的に膨張した資材です。溶解や焼結による人工物ではなく、鉱物構造を保持したまま膨張した膨張ひる石である点が本質です。

園芸用・農業用バーミキュライトは、軽量で高い保水性を持ち、育苗用土や播種時の覆土材として広く利用されます。一方で、粒子が圧密しやすく構造保持力が低いため、長期使用や単用培地には適さず、用途を誤ると過湿や根傷みの原因となります。

粒径(細粒・中粒・大粒)と用途の違い

  • 細粒:粒子間の隙間が小さく保水性が高いため、レタス・小松菜・ベビーリーフなどの微細種子に対する覆土用途に適する。厚く被せ過ぎないことが前提。

  • 中粒:保水性と通気性のバランスが比較的安定しており、育苗用培土への混和材として最も汎用性が高い。

  • 大粒:空隙が大きく保水は局所的になるため、挿し木や観葉植物の根元保湿補助に用いられる。単用では過湿や排水不良を招くため、他資材との併用と排水確保が前提。

農業・園芸での主な用途

  • 育苗用:発芽〜初期生育期の水分環境を安定させる目的で用いられる。保水性が高く排水性に乏しいため、単用は不可で、他培土との混用が前提となる。

  • 覆土材:播種後に種子径の1〜2倍以内の厚さで使用し、表面乾燥を防ぐ。厚く被せ過ぎると過湿や酸欠を招くため注意が必要。

  • 挿し木用補助材:赤玉土やパーライトと混用し、挿し穂周辺の水分保持を補助する用途に限って使用される。

  • 水耕栽培用:養液を保持する培地ではなく、苗の固定や根元の保湿を補助する目的で限定的に使用される。

 

他資材との違い

  • パーライト:空隙率が高く、排水性・通気性を重視する無機資材。保水性は低く、バーミキュライトとは水分保持の考え方が異なるため、用途に応じて併用されることが多い。

  • ピートモス:有機質で保肥力に優れるが、酸性に傾きやすく、使用時にはpH管理が必要となる。

  • 赤玉土:粒構造が崩れにくく、通気性と排水性を長期間維持しやすいため、長期栽培用培土の骨格材として用いられる。

バーミキュライトとレタスの芽 バーミキュライトとレタスの芽

 

注意点と判断基準

  • 無菌ではない:市販の園芸用バーミキュライトは加熱膨張処理されているが、完全無菌ではないため、無菌培養やクリーン用途には適さない。

  • カビ発生:黒ずみ、ぬめり、異臭が確認された場合は、内部まで汚染が進行している可能性が高いため、再使用せず即廃棄する。

  • アスベスト:国内で流通する園芸用製品はアスベスト非含有規格に適合しているが、微粉末の吸入は好ましくないため、取り扱い時は粉塵対策を行う。

  • 再利用不可:使用や潅水の繰り返しにより粒子が崩れ、通気性・排水性が著しく低下するため、原則として1作限りの使用とする。

使用上の位置づけ(実務的整理)

バーミキュライトは、育苗や播種直後の水分環境を安定させる目的で用いられる、育苗期・初期管理段階での使用を前提とした補助資材であり、単独で栽培を完結させる培地ではありません。
主に葉物野菜やハーブ類、果菜類の育苗初期などで有効ですが、生育期間が進んだ段階や定植後の長期栽培に単用で使用すると、過湿や通気性低下を招くおそれがあるため、他の培土資材と組み合わせて使用することが前提となります。

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