サイド換気(農PO)

サイド換気(農PO)

農PO サイド換気用フィルムとは

農POのサイド換気用フィルムとは、
農PO(農業用ポリオレフィン系フィルム)などを
ハウス側面の開口部に使用し、
フィルムを巻き上げ・巻き下げして
換気を行うための
被覆資材です。

一般的なサイド巻き上げ方式では、
フィルム上部をフィルム止めレールなどで固定し、
下部側の巻き上げパイプを回転させてフィルムを巻き取り、
開口面積を調整します。

サイド部は屋根面の固定張りとは異なり、
開閉のたびにフィルムが曲げられ、
巻き上げパイプ、固定部材、ハウスバンドなどとの摩擦も受けます。

農POであれば、どの製品でもサイド巻き上げに適するわけではありません。

農POには農ビよりベタつきが少ない製品が多く、
巻き上げ用途にも利用されています。
それでも、厚さ、表面性、耐候性、構造、防滴処理などは製品ごとに異なります。
メーカーが「サイド用」「巻き上げ用」などとして用途を示している製品を優先します。

製品によっては、サイド巻き上げだけでなく、
スソ張りや妻面の固定張りなどにも使用できます。
使用可能な部位は製品ごとに確認してください。

サイド換気用フィルムを選ぶポイント

  • 巻き上げ用途への適合:屋根用や一般外張り用という理由だけで流用せず、メーカーがサイド巻き上げ用途を認めているか確認します。
  • フィルムの幅と長さ:幅はサイドの開口高さに上部固定部や下部巻き込み部などの余裕を加えて決めます。長さはハウス側面の長さと端部処理に必要な余裕から決めます。
  • 巻き上げ装置との適合:長いハウスでは、巻き上げ機の対応奥行、巻き上げパイプ径、継手、パイプのたわみなども確認します。フィルム寸法だけで判断しません。
  • 摩擦と巻き取り性:ベタつきの少なさに加え、固定部材やパイプとの接触、繰り返し開閉に対する適性を確認します。
  • 厚さと製品仕様:厚いほど必ず長持ちするとは限りません。フィルム構造、耐候性、巻き取り性を含め、メーカーが示す用途と規格から選定します。
  • 防虫ネットとの組み合わせ:対象害虫に適した目合いを選びます。細かなネットほど通気抵抗が大きくなる傾向があるため、開口面積や高温期の換気量も同時に検討します。

例えば、微小害虫対策として細かな防虫ネットを追加したところ、
サイドを全開にしてもハウス内温度が下がりにくくなることがあります。

これはフィルムの開口面積が同じでも、
ネットによって空気の流れに抵抗が加わるためです。
防虫性能だけを基準にネットを細目化すると、
高温障害のリスクを高める場合があります。

サイド換気用フィルム取り扱いメーカー・代理店

ハウス被覆資材 農PO サイド換気

製造・発売元製品名・製品群用途分類特徴・注意点
タキロンシーアイ株式会社タフサイド農PO/スソ張り・サイド巻上げスソ・サイド巻き上げ換気用農PO。ベタつきが少なく、耐候剤を配合。厚さ0.1・0.15・0.2mm。ハウスバンドや固定部との摩擦、高温時の融着、硫黄・塩素系薬剤などによる劣化に注意。
ダイヤテックス株式会社テルエースクリスタル™サイド巻上げ用クロス補強フィルム/関連製品農業用ハウスの外張り・サイド巻上げ用。クロス補強により伸びを抑え、表面の凹凸によりベタつきにくい。流滴剤練り込み。厚さ約0.23mm。農PO専用品とは区別して掲載。

使用上の注意点

農POには表裏が指定されている製品があります。
展張方向を間違えると、
防滴など本来の性能を十分に発揮できない場合があります。
フィルムに印刷された表示とメーカーの施工方法を確認してください。

サイド部では、巻き上げ時に同じ場所が繰り返し擦れます。
ハウスバンド、フィルム止めスプリング、パイプ、金具の端部などへ
局部的に強く接触すると、穴あきや裂けの原因になります。

特に巻き上げが途中で重くなる場合、
無理に巻き上げ機を操作してはいけません。
フィルムの引っ掛かり、巻き上げパイプの蛇行、
継手やガイド部、固定部を確認します。

硫黄くん蒸、硫黄系農薬、
製品によっては塩素系薬剤などの影響で、
農POの劣化が早まる場合があります。
使用する薬剤とフィルムとの適合性は、
フィルムメーカーの注意事項を確認してください。

製品によっては、高温状態でフィルム同士を重ねたままにすると
融着することがあります。
施工途中や保管中の高温にも注意します。

土壌熱消毒などでハウス内が高温になる場合、
製品によっては防滴性能が低下することがあります。
農POという材料名だけで耐熱条件を判断しないでください。

防虫ネットを併用する場合は、
対象害虫だけでなく通気性を確認します。
同じ目合いでも糸の太さや織り方などによって通気性は異なります。

高温期にサイド開口だけで十分な換気量を確保できない施設では、
天窓、妻面換気、強制換気なども含めて
環境制御を検討します。

循環扇は換気扇とは役割が異なります。
循環扇は主にハウス内部の空気を動かし、
温度や湿度、気流の偏りを小さくするための設備です。
循環扇だけでは、サイド開口不足による外気との交換不足を解消できません。

強風時の開閉方法は、
ハウス構造、風向、巻き上げ装置によって適切な状態が異なります。
フィルムだけで判断せず、
ハウス施工業者や換気装置メーカーが示す使用条件に従ってください。

使用可能な期間は、
フィルムの厚さだけでは決まりません。
地域の気象条件、ハウス構造、展張方法、開閉頻度、
摩擦、薬剤、高温条件などによって変わります。

過去に掲載されていたサイド巻き上げ用製品

楽巻クロス(兼弥産業株式会社)
三層構造のクロスフィルムとして、
過去にサイド巻き取り用途で掲載していた製品です。
厚さ0.15mmとして紹介されていました。

※今回の調査では現行公式メーカー製品ページを確認できなかったため、
現行製品一覧とは分けて掲載しています。

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