イチゴランナー押さえとは
イチゴランナー押さえとは、
イチゴの親株から伸びたランナーに形成された子株を、
育苗ポットや培地へ押さえて固定するための資材です。
「ランナーピン」「ランナークリップ」などの名称でも販売されています。
イチゴのランナー育苗では、子株をポットや育苗培地の適切な位置に保持し、
発根するまで株が動いたり浮き上がったりするのを防ぐ目的で使用します。
ランナーそのものを発根させるための資材ではありません。
製品によって、再利用できる樹脂製、紙・パルプ系、
生分解性材料を使用したものなどがあります。
形状、長さ、固定力、回収の要否が異なるため、
使用するポットや培地、育苗方法に合わせて選びます。
イチゴランナー押さえの主な種類
再利用型
ポリプロピレンなどの樹脂を使用し、
育苗終了後に回収して繰り返し使用できるタイプです。
色分けされた製品では、品種や親株系統などの識別にも利用できます。
再利用する場合は、前作の培地や植物残渣を付着させたまま次の育苗へ持ち込まないようにします。
洗浄・消毒を行う場合は、使用できる薬剤や処理方法が材質によって異なるため、
メーカーの取扱条件を確認してください。
紙・パルプ系
紙や天然パルプなどを使用したタイプです。
使用後の回収作業を軽減できる製品があります。
水分による強度低下や分解の進み方は製品によって異なります。
必要な固定期間を確保できるか確認して使用します。
生分解性タイプ
土壌中の微生物などによる分解を想定した材料を使用するタイプです。
回収作業の省力化を目的とした製品があります。
「生分解性」であっても、すぐに消失するとは限りません。
分解速度は材料だけでなく、温度、水分、微生物の状態などによって変化します。
製品ごとの使用条件や処理方法を確認してください。
イチゴランナー押さえの使い方と選び方
ランナーから形成された子株を育苗ポットなどへ受け、
根元が培地から浮かない位置でランナー押さえを固定します。
製品によって固定する位置や形状が異なるため、
子株やクラウンを強く締め付けないように使用します。
選定時には、単価だけでなく、
ポットの大きさ、培地の硬さ、保持力、抜き差しのしやすさ、回収作業、再利用性
まで確認します。
保持力が弱すぎると、灌水や作業時に子株が動いて培地との接触が不安定になります。
反対に、必要以上に深く押し込んだり植物体を強く挟んだりすると、
子株を傷つける可能性があります。
固定力は強ければよいというものではありません。
再利用時の衛生管理
イチゴの育苗では、炭疽病などの病害を育苗床へ持ち込まない管理が重要です。
再利用型のランナー押さえも、汚れた培地や植物残渣を付着させたまま
別の親株群や次作へ使い回すことは避けます。
洗浄後に消毒する場合は、
資材の耐薬品性・耐熱性と、使用する消毒方法の適否を確認します。
「再利用可能」と「無処理で使い回してよい」は別です。
イチゴランナー押さえ取り扱いメーカー・代理店
| 製造・発売元 | 製品名・製品群 | 材質・タイプ | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| アイクス株式会社 | エコピンプラス | 生分解性樹脂タイプ | 10cm品をイチゴ用として展開。メーカーは土壌中での生分解による回収省力化を特長としている。分解速度は土壌微生物や温度などによって変化するため、使用条件を確認する。 |
| 株式会社槍木産業 | ミニピンペーパー | 紙系ランナー押さえ | ランナー押さえとして現行公式サイトへの掲載を確認。現行公式メーカー製品ページを確認できなかったため外部リンクは付けておりません。 |
| 株式会社槍木産業 | ミニプラ君 | 再利用型ランナー押さえ | ランナー押さえとして現行公式サイトへの掲載を確認。現行公式メーカー製品ページを確認できなかったため外部リンクは付けておりません。 |
| 株式会社誠和 | いちごランナーピン | 再利用型 | 長さ70mm。取手付きで抜き差ししやすく、クラウンとの接触部を曲線形状として傷を付けにくくしている。繰り返し使用可能。 |
| 信越ポリマー株式会社 | 生分解性「ランナークリップ」 | 生分解性材料タイプ | ストロー状の形状と両端の斜め切りを採用したランナー・つる固定用具。メーカーは土中での生分解による回収作業不要を特長としている。 |
| 有限会社シーム | ラン太 | 耐候性ポリプロピレン・再利用型 | 約67×16×3mm。白・赤・緑・橙・桃を展開。摘み部を押すと先端が広がり、培地中で抜けにくくなる構造。回収時につかみやすい形状。 |