根伏せ(ねぶせ)

根伏せ(ねぶせ)
根伏せ(ねぶせ)

根伏せ(ねぶせ)とは、植物の根の一部を切り取って土に伏せ、そこから新芽を出させて新たな株を育てる栽培技術で、いわゆる「挿し木」の一種です。一般的な挿し木が茎や枝を使うのに対し、根伏せは名前の通り“根”を素材とする点が特徴です。

この方法は、モンステラやタンポポなどの観葉植物・山野草類、またはマユミやカンアオイ、雪割草などの盆栽植物でよく用いられています。植物の根には再生能力が備わっているため、条件が整えば根から芽が出てきて、やがて立派な個体へと成長します。 

繁殖速度やスペース効率、株の品質均一化といった点でメリットがあり、小規模な愛好家から園芸業者まで幅広く活用されています。

同意語としては「根挿し」「根ざし」「根差し」などが挙げられます。

 

根伏せの概要

根伏せは、植物の根の再生能力を利用した栽培手法の一つで、種子苗や挿し木と並ぶ無性繁殖の技術です。根を数センチ単位に切り分け、それを湿った土壌または培養土に挿して育てることで、新たな植物体が形成されます。この技術は、特に花卉類観葉植物の一部、さらには盆栽用途の植物に対して有効で、発芽から一定の大きさに成長するまでの期間が比較的短いという利点があります。

根伏せの詳細説明

  1. 適用植物の例
    1. 観葉植物:モンステラ
    2. 花卉類:雪割草、タンポポ、スミレ
    3. 盆栽:カンアオイ、マユミ、ノイバラ、もみじ

  2. 根伏せの手順
    1. 対象植物の健康な根を掘り出す
    2. 5〜10cm程度に切り分け、切り口を乾燥させる(※腐敗防止)
    3. 湿らせた清潔な土(赤玉土鹿沼土など)に伏せ込む
    4. 日陰で管理し、乾燥に注意しながら発芽を待つ(2~8週間程度)
    5. 新芽が出たら鉢上げして管理

  3. 管理ポイント
    1. 病原菌による腐敗を防ぐため、清潔な用土と器具を使用する
    2. 乾燥・過湿を避けるため、通気と水分管理を両立させる
    3. 適温は概ね15〜25℃で、特に春または秋が最適な時期

根伏せの役割

根伏せには以下のような重要な役割があります。

  • 効率的な増殖手段
    種子や茎挿しでは得にくい確実性とスピードを持ち、クローン株の再生が可能です。

  • 遺伝的な均一性の確保
    同一個体からの繁殖なので、性質のぶれが少なく安定した品質の維持に役立ちます。

  • 省スペースでの栽培
    小さな鉢やトレイでも十分育成可能なため、限られた空間でも繁殖が行えます。

根伏せにおける課題と対策

  1. 課題1:腐敗しやすい
    根の切り口から細菌やカビが侵入することで腐敗が起こることがあります。
    対策:切り口を乾燥させてから伏せる。必要に応じて殺菌剤(ようりん系など)を使用する。
  2.  
  3. 課題2:乾燥による発根不良
  4. 伏せた根が乾きすぎると発芽・発根に失敗します。
  5. 対策:湿度を保てる覆土透明マルチをかけて湿度を維持し、直射日光は避ける。
  6.  
  7. 課題3:発根率に個体差がある
  8. 植物によっては根伏せに向かない品種もあり、成功率にばらつきが見られます。
  9. 対策:事前に文献や経験者の情報を確認し、適した品種を選定する。複数本を試すことでリスクを分散。
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