主枝(しゅし)

主枝(しゅし)

主枝(しゅし)とは、植物が発芽(はつが)して双葉(ふたば)が開いた後、その間から最初に出てくる枝で、成長するにつれて植物の中心となる重要な軸を形成するものです。

主枝は、植物全体の形を整え、他の枝や葉、花、果実(かじつ)を支える基盤となります。特につる性植物では「親づる(おやづる)」と呼ばれることもあり、植物全体の健康や収穫に大きな影響を与えます。

また、主枝に似た言葉にほぼ同意語として「主茎(しゅけい)」がありますが、両者には微妙な違いがあります。

主枝と主茎の違い

主茎(しゅけい)は、植物全体の中心軸を指す広い意味を持つ言葉で、草本植物なら「茎(くき)」、木本植物なら「幹(みき)」に該当します。主に水分や養分の輸送を担う役割も持っています。

一方、主枝(しゅし)は、双葉の間から最初に分かれて成長する枝で、やがて植物の中心となるものです。つまり、主茎は植物全体像の中心軸を指し、主枝は成長初期の中心となる枝という、やや狭く具体的な意味を持つ言葉です。

主枝の概要

主枝は、植物の成長において最初に重要な役割を果たす構造体です。しっかりとした主枝が育つことで、側枝(そくし)や葉、花の配置が整い、植物の形が美しく保たれます。

また、栄養分や水分の効率的な運搬を助けるため、植物全体の健全な発育に寄与します。 特にトウモロコシ、ヒマワリ、ナス、イチゴ、ペチュニアといった作物では、主枝の健康が収穫量や品質に直結するため、意識して管理することが重要です。

主枝の詳細説明

主枝は植物種によって特性が少し異なりますが、基本的な役割は共通しています。代表的な作物では、次のように主枝が大きな役割を果たします。

  • ナス(野菜類):主枝を中心に側枝を制御しながら、効率よく花や果実をつける「本仕立て(ほんじたて)」栽培法が用いられます。
  • イチゴ(果樹類):ランナーを出す際にも、主枝が健康であることが子株の健全な育成に繋がります。
  • ペチュニア(花卉類):主枝を強く育てることで、ボリューム感ある花姿を楽しむことができます。

また、ホウレンソウ、ヘチマ、アサガオ、レタス、タンポポなど、多くの野菜類や花卉類でも、主枝の育成は生育に大きく関わります。

主枝の役目、課題

【主枝の役目】

  1. 植物全体の骨格を作る
    主枝が太くまっすぐ伸びることで、枝や葉がバランスよく配置され、植物の形が整います。

  2. 栄養と水分の効率的な運搬
    根から吸い上げた水分と養分を、無駄なく植物全体に届ける働きを助けます。

  3. 収穫量や品質の向上
    主枝が健全に成長することで、果実や花の数が増え、品質も高まります。

【主枝に関する課題と対策】

  • 1. 徒長(とちょう)しやすい
    光が不足したり、窒素肥料(ちっそひりょう)が過剰だと、主枝がひょろひょろと伸びすぎてしまうことがあります。
    対策:日当たりの良い場所で育て、肥料はバランスよく与えましょう。

  • 2. 折損(せっそん)しやすい
    台風や強風、実の重みによって、主枝が折れることがあります。
    対策:支柱を立てて主枝を支え、負担を減らす工夫をしましょう。

  • 3. 病害のリスク
    主枝が傷つくと、病原菌が入りやすくなります。
    対策:剪定(せんてい)道具は常に消毒し、病気の兆候があれば早めに除去します。
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