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 兼業農家の役割確認 持続的稲作支援訴え 登米

2008/06/06

 米価下落、雇用縮小で疲弊する東北のコメ作り兼業農家が再生する道筋を考えようと、河北新報社とみやぎ登米農協(阿部長寿組合長)は5日、宮城県登米市迫町のホテルサンシャイン佐沼でフォーラムを開いた。本紙連載「田園漂流―東北・兼業農家のあした」の一環。食料需給が逼迫(ひっぱく)の度を強める中、国内コメ生産の6割を担う兼業農家の役割の大きさを確認。農家が安心して、稲作を継続できるような支援が必要であるとの認識で一致した。

 農家、行政関係者ら約400人が参加。丸紅経済研究所(東京)の柴田明夫所長が「激しさ増す世界の食糧争奪戦」と題して基調講演した。柴田氏は、新興工業国の台頭とバイオ燃料増産による穀物需要の高まりから、国家間だけでなく、食料市場とエネルギー市場の間でも、穀物争奪戦が始まっていることを解説した。

 その上で、食料自給率が4割にも満たない日本の農政が、食糧増産を目指す世界とは逆方向を向いていると指摘。「生産調整など縮み志向の農政は大転換すべきだ。多様な農家が農地を活用し、生産を担うようにしないと、食料の供給は危うくなる」と、担い手としての兼業農家を激励した。

 パネル討論では、「あ・ら・伊達な道の駅」を運営する池月道の駅(大崎市)の佐藤仁一社長、登米市の専業農家大久保芳彦氏、同市の兼業農家伊藤政仁氏、仙台市のライター小山厚子氏の4人が「兼業農家のあした」をテーマに話し合った。コーディネーターは宮城教育大の小金沢孝昭教授(農業地理学)が務めた。

 佐藤氏は「農産物直売所では、小回りの利く兼業農家が畑と直結した流通を可能にし、自分たちだけでなく、地域も元気になる」と強調。農薬、化学肥料を使わないでコメを栽培している大久保氏は「環境保全米に取り組む兼業農家が増えている。地域社会全体で農業の可能性を追求する姿勢が必要だ」と語った。

 伊藤氏は「農村から後継者をなくさないために、子どもたちに農業の素晴らしさを教えていきたい」と述べた。小山氏は「食を作る農の現場が大変だということは、消費者にとっても大変だということ。意識の共有が大事だ」と呼び掛けた。

 小金沢氏はパネリストの発言を踏まえ、「食料を作り、環境保全などにも取り組む農家の役割を評価し、持続的にコメ作りができるよう国も消費者も支援すべきだ」と締めくくった。

6月6日6時12分配信 河北新報

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080606-00000016-khk-l04