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 <食品リコール保険>加入企業が急増 農薬混入など多発で

2008/12/19

 有害物質混入など食品関連の事件・事故が相次ぐ中、損害保険会社が販売している食品関連企業向けの「食品リコール保険」に加入する企業が増えている。健康被害が予想されるケースについて、商品回収や新聞に掲載する社告の費用などを補償するもので、リスク管理の一つとして普及が加速している。

 08年1月に発覚した中国製冷凍ギョーザの農薬混入事件など、ここ数年、食品をめぐる事件・事故が続き「企業の関心が高まっている」(東京海上日動火災保険広報担当者)という。同社の場合、07年度の契約保険料の総額は前期比で3割増え、契約件数も増えている。ニッセイ同和損保も07年度の契約件数は前期比19%増。実際に健康被害が発生した場合に補償する三井住友海上火災保険でも、今年度上半期の契約件数は前年同期比で15%増えた。

 ただ、これまでのところ加入の有無が企業の対応の差につながっているわけではない。冷凍インゲンから農薬ジクロルボスが検出されたニチレイの場合、スーパーから連絡を受けた2日後には公表、自主回収したが保険は未加入だった。加入している日清食品の場合、7月にカップめんに異臭がするという苦情件数が急増し、移り香の可能性に気づいていたが、公表は10月23日の保健所の発表に追随する格好になった。

 ある食品販売会社社長は「トラブル発生時に保険の支払い対象かどうかは分からず、保険金が確定するのも半年から1年先。保険に入っているから公表、回収しやすいというものではない」と指摘する。保険は問題発生時の経済的損失の補てんにはなっても、企業の迅速な対応を促すものにはなりにくいようだ。【望月麻紀】

 【ことば】▽食品リコール保険▽ 食品関連企業が製造・販売した食品に健康被害の恐れがある場合、回収費や広告費を補償する。00年の雪印乳業の集団食中毒事件以降、相次いで発売された。保険料は商品の種類や売上高、安全管理体制などにより異なる。東京海上日動火災保険の商品で支払限度額1億円の場合、売上高20億円の冷凍食品メーカーで保険料は年間約90万円。

12月19日2時34分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081219-00000010-mai-bus_all