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「緑提灯」 食料自給率向上へ急増中 国産食品を積極的に使う店 |
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食べ物を扱う店の軒先に赤提灯(ちょうちん)ならぬ緑提灯を掲げる運動が広がっている。国産食材を積極的に使う店を応援しようと農業研究者らが発案後、中国産食品からの相次ぐ農薬検出など輸入食品への不安を背景に参加店舗は急増し、全国で1500店を超える勢いだ。今年の忘年会は緑提灯の店で、食料自給率向上に一役買ってはみては。(中曽根聖子) 東京・新橋にある「旬の居酒屋 無何有(むかう)」。仕事帰りの会社員らが集うこの店は昨年5月から、店先に緑提灯を掲げている。 店のメニューには、愛知産ブリ、和歌山産ハタ、京都産堀川ごぼう、聖護院大根など産地にこだわった食品がズラリ。一番人気の焼き鳥は、毎朝産地から直送される群馬県産榛名地鶏を使うほか、小麦粉やかたくり粉も国産だ。代表の清水基史さんは「以前から、各地の旬の素材を生かしてお客さまに安心して食べていただける料理をめざしてきた。最近は『緑提灯の店だから』とわざわざいらしてくれる方も増えた」と喜ぶ。 ≪使用率に応じて星印≫ このユニークな緑提灯を発案したのは中央農業総合研究センター(茨城県つくば市)所長の丸山清明さん。イネの品種改良が専門の丸山さんは、5年前に札幌市に転勤。北海道の豊かな食を満喫しようと意気込んだものの、スーパーの店頭に地場産品は意外に少なかった。そこで国産・地場産品を積極的に使う店を応援しようと、野菜や安全を表す「緑」の提灯を掲げる活動を提案した。 提灯には国産食品の使用率(カロリー換算)に応じて星印が付く。日本の食料自給率40%を基準に、50%で星1つ。10%増えるごとに星が増え、90%以上なら最高の5つ星。 「おいしい酒や料理を楽しみながら、食料自給率に貢献し、農家や漁師に元気になってもらおうと遊び心で始めた運動。忘年会や出張の際には、緑提灯を目印に一杯やってほしい」と丸山さん。 丸山さんと飲み仲間らがなじみの店に呼びかけ、小樽市内に1号店が誕生したのは平成17年の春。昨年末には100店にも満たなかったが、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件が発覚した今年1月以降、店側も客側も緑提灯への関心が急速に高まった。輸入食品への不安が高まる中、先月末には1576店にまで急増。「これまで食の安全や自給率に関心をもつのは母親ら女性が中心だった。ところが緑提灯の居酒屋では、おやじが自給率談議で盛り上がることもあるようです」。緑提灯事務局を担当する水島明さんは運動の広がりを期待する。 参加店舗は居酒屋や屋台から、カフェやフランス料理店、イタリア料理店、おにぎり店、宿泊施設などにも広がっている。福岡県宮若市の福丸保育園は星2つの緑提灯を園内に掲げ、園児の食育に活用。昼食に地元産のコメや有機野菜を使い、地産地消を実践する同園の栄養士、中村鮎美さんは「毎日の食事の積み重ねの中で、日本の食の大切さを子供たちに伝えたい。緑提灯は保護者へのメッセージにもなる」と話す。 ≪店主の覚悟と心意気≫ ただ、星の数はあくまでも店側の自己申告で、審査や認証はしていない。違反があった場合は「反省」と書いた鉢巻きをするか、丸刈りになる“罰則”はあるが、今のところ違反事例はないという。水島さんは「消費者の信頼を裏切れば、鉢巻きを締める前に店を閉めることになるでしょう」ときっぱり。 丸山さんも新たに参加する店主に感謝の気持ちを込め、提灯に添えた手紙にこうしたためている。 「星の数は店主の覚悟と心意気。正直を重ねて信用を得るのが一番です」 12月6日8時1分配信 産経新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081206-00000073-san-soci |