|
◇48区画に市民39人が参加 農村風景残したい 柏市のJAいちかわ田中経済センター(旧JA田中)などは3月から、本格的な農業が体験できる「農業体験農園」を開園する。従来の市民農園と違い、現役の農家が園主となって農地を提供し、都会の住民向けに種のまき方や農機具の扱い方など農作業のノウハウを伝授する畑の学校。住宅開発などで消えゆく農村の風景を残す狙いがある。今後、農園の拡大を図る方針で、新たな都市農業のあり方として注目されそうだ。【橋本利昭】 農園を開くのは、同市北部東地区の新興住宅地の二つの農家。つくばエクスプレス(TX)・柏たなか駅周辺で、UR都市機構が進める区画整理事業(00~18年度)用地(約170ヘクタール、計画人口1万7000人)の中にある。戸建て中心に住宅開発が進み、後継者難も手伝って、かつての農村の風景が失われつつあるところだ。同地区は市街化区域で、生産緑地法上、「生産緑地」指定を受けている農地が多い。税制上優遇される一方、土地利用が制限されるが、生産者が亡くなった場合などは指定解除になり、宅地開発されやすくなる。 このため、同センター、柏市、URの3者が、「農村風景を守るため、農あるまちづくりに取り組もう」と、旧住民の農家と新住民らとの交流を図る農業体験農園を計画した。農家が、市民と年4万3000円で契約して農地を農園として提供し、市民に農業のイロハを教え、市民が農作業を体験する仕組みだ。この方法だと、農家自身が実施主体となるため、生産緑地の指定解除にならず、農地を維持できる。しかも、農家は入園料収入で農業経営が安定するうえ、農地が荒れる心配もない。農作業がきつい高齢者も続けられ、後継者育成にもつながる。一方、利用者は自己流の家庭菜園などとは違って本格的な農業を体験できるうえ、収穫の喜びも味わえ、双方にメリットがある。 入園募集は先月から今月はじめにかけて行われ、48区画に20~70歳代の39人が申し込んだ。参加者は3月~来年1月の期間中、5~6回、農家から播種(はしゅ)の仕方や苗の管理、肥料や収穫方法、農機具の扱い方などを学び、好きな時間に農園で農作業をする。作付け計画、農機具、肥料などはすべて農家側が用意するため、手ぶらで訪れて作業に取り組むことができ、収穫される約30品目の野菜は参加者が持ち帰ることができる。同センターは「料金は、農家の技術料と収穫した野菜の代金。農家が農園の経営者となることで、市街地での生産が可能となり、農村風景を保存できるようになればうれしい」と話している。 2月7日13時0分配信 毎日新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100207-00000098-mailo-l12
|