美少女、武将…「米袋」イメージ一新 若者の消費拡大に一役 2009/10/12

 新米シーズンが到来。若者のコメ離れが続く中、従来のイメージを一新する斬新な米袋が続々と登場している。著名なアーティストによるデザイン、美少女キャラクターや戦国武将のイラスト…。消費拡大やブランド戦略の一環としてコメのパッケージに熱い視線が注がれている。(中曽根聖子)

 ≪世界的デザイナーも≫

 今秋、全国デビューする北海道産米「ゆめぴりか」。11月にも店頭に並ぶ米袋のデザインを手がけたのは、ニューヨーク近代美術館などに作品が永久保存されているデザイナー、五十嵐威暢(たけのぶ)さんだ。

 「ゆめぴりか」は12月から全日空の国際線ファーストクラスの機内食に採用されるなど、高級ブランド米として期待が高まる新品種だ。ホクレン農業協同組合連合会米穀部の湯佐友広さんは「従来の北海道米のワンランク上のブランド化を目指す販売戦略の一環としてデザイナー米袋を採用した」と説明する。

 ホクレンは、新潟県産や宮城県産に比べて認知度が低い北海道産米のイメージアップに向け、いち早くパッケージ戦略を展開。平成18年から「おぼろづき」(ブランド名は八十九)の米袋に、アートディレクターの佐藤卓さんを起用している。

 「若い世代のコメ離れを食い止めたい」とJAうご(秋田県羽後町)が企画したのが、ゲームやアニメの原画を手がける人気イラストレーター、西又葵さんの米袋。稲穂を手にした美少女キャラクターをあしらった「あきたこまち」は昨年の発売と同時に“萌(も)え米”として人気を呼び、予約が殺到。例年の5倍以上を販売し、「初めて自分でコメをといだ」「炊飯器を買った」など大きな反響が寄せられた。

 羽後町周辺は秋田県内有数の高品質あきたこまちの産地。「パッケージ目当ての若者に限らず、家族や知人にリピーターが続出している。米袋をきっかけに羽後町のコメのおいしさを知ってもらえれば」と、JAうご営農販売課の佐々木常芳さん。「かも有機米」(新潟県加茂市)も若者をターゲットに、NHK大河ドラマ「天地人」でおなじみの武将、直江兼続を描いた「コシヒカリ」を発売している。 

 ≪機能性で差別化≫

 米穀販売大手「伊丹産業」(兵庫県)は7月から、自社ブランドの「伊丹米」のパッケージを一新。デザインを担当したアートディレクターの佐藤可士和(かしわ)さんは、米袋本体に持ち手用の穴や保存に便利なチャックも付けた。藤木敏弘取締役は「コメは店頭での差別化が難しい商品。安心・安全にこだわった当社のコメを消費者に手に取ってもらうため、現代人の生活に合わせた使いやすい形状とデザインにこだわった」と狙いを話す。

 東武百貨店池袋店でも期間限定で、冷蔵庫保存に便利なペットボトル入りの新潟県産コシヒカリを販売中だ。日本人の食の原点でもあるコメ。デザインだけでなく、機能性や利便性に優れたパッケージが今後も続々と登場しそうだ。

 ■コメ消費量半減、米粉普及に力

 農林水産省によると、パンやパスタなど食生活の欧米化で日本人のコメの消費量は減少傾向が続いている。コメの1人当たりの消費量は昭和37年度の118キロをピークに下降を続け、平成20年度には59キロと半減した。

 一方、国が普及に力を入れているのがコメを製粉してできる国産米粉。安全でヘルシーな米粉の用途はパンやうどん、ラーメン、ロールケーキなどに広がり、米粉パンを給食に導入する学校も急増。18年度には全国で約8千校になった。

10月12日20時16分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091012-00000546-san-soci

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