| 農業資材、および農業資材取い扱い店の紹介サイト「農材ドットコム」 |
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第1次産業、切り開く商社 国産ブランドで競争力強化 |
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「海外からの安定調達だけでなく、再び国内にも目を向けるべきだ」(住友商事の熊沢徹・穀物油脂部長代理) 新興国の食の向上による食糧争奪戦の激化や水産資源の漁獲規制の強化で、食糧の安定調達に危機感を強める総合商社が、国内の第1次産業に活路を求めている。日本の食を代表するコメやマグロをブランド化し、競争力を高め、輸出という新たな販路と「自給」の拡大を狙う。総合商社の地に足のついたビジネスが経済成長の陰で衰退してきた1次産業の再生を担う。 ≪漁業全体底上げ≫ 「マグロ漁業は、今や経営体力が必要なビジネスに変わった。販路や技術を持つ商社と組むことで地域の活性化につなげたい」 新松浦漁業協同組合(長崎県松浦市)は、総合商社の双日とマグロ養殖に乗り出した。代表理事組合長の板谷國博さんは、その理由をこう語る。マグロを幼魚から育てる養殖はここ数年、ライバルが増え、収益性を高めるには規模の拡大が不可欠だ。設備投資や技術、エサになる稚魚の調達など、総合力が求められるからだ。 漁協内には、大企業の参入に抵抗もあった。だが、これまではハマチやヒラメ漁でも、豊漁になると価格が下がるという繰り返しだった。魚価の低迷や燃料価格の高止まりで、疲弊するばかりの漁業は、構造不況そのものだ。 だから、板谷さんは「高齢化で後継者もいない地元の漁業には限界がある。双日との提携で販路が拡大すれば、漁業全体が底上げされ、地域が活性化する」と、組合員を説得した。 総合商社のマグロ調達は、海外からの買い付けや、成魚をトロマグロに育てる畜養が主流だった。しかし、資源保護を理由にした国際的な漁獲規制の強化は、「これまでの買い付けだけでは十分に調達できなくなる可能性がある」(双日の石田直樹・水産流通部第一課主任)現実を日本の食卓に突きつけた。 そこで、商社が選んだ道は、国際規制が及ばない、幼魚から育てる国内養殖だった。大手水産会社に続き、異業種の日本ハム、商社では双日、三菱商事が子会社を通じて昨年、相次いでマグロの養殖事業に参入した。 ≪コメ流通に風穴≫ 住友商事は、コメのブランド戦略に挑戦している。地域農業協同組合のJA秋田おばこ(秋田県大仙市)と連携し、えりすぐりの「あきたこまち」を首都圏のスーパーや百貨店で販売を始めた。商品名は「おばこの匠(たくみ)」だ。消費者の食の安全への関心が高まる中、「匠」の一文字が「生産者の顔が見えるコメ」として安心感を誘う。このブランド戦略に手応えを感じ、地域農協や外食、流通と農業生産法人を設立する構想もある。 「おばこの匠」の店頭価格は5キロ3500円前後で、最高級と称される新潟・魚沼産こしひかりに匹敵する。住友商事は、後継者不足に悩む日本の農業を再生するには、「がんばった分だけ生産者に利益が残る」(畑清政・穀物油脂部課長代理)ビジネスモデルしかないと読む。 そのためには、まだ保守的なコメの流通改革に切り込む必要がある。現在は、各農家で収穫されたコメは、「北海道産こしひかり」「秋田産あきたこまち」などとしてひとくくりで集められ、市場に出荷される。価格を決めるのは味や品質ではない。その年の収量や需給バランスが大きな要素となる。 住商の狙いは、各地域の農協と組んで、複数構造になっている流通システムを簡素化し、従来の商取引に風穴を開けることだ。実際に、効果も出てきた。2008年度に入り、おばこ産と他の秋田産のコメの値段に差が出始め、「高い価格で売れるならと、やる気になる農家が増えている」(農家男性)のだ。 約40年にわたって続いてきた生産調整(減反)の見直しが浮上している。コメの価格を維持するために生産を自主規制する制度だが、耕作放棄地を増やした。農家のやる気をそぐやり方でしかなく、構造改革につながっていないとの批判も多い。 疲弊した1次産業を活性化するには経営手法を取り入れることが必要だ。東京大学の生源寺眞一農学部長は「農業や漁業の生産者が、加工や流通など川下の部分を取り込むことで、収益を確保することができる」と期待を込める。 農業に「経営」を取り入れ、自ら道を切り開く若手農業者も出てきてはいるが、規制や大型投資という壁を超えるには、総合商社の力が強みになる。(食糧問題取材班) 1月23日12時4分配信 産経新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090123-00000544-san-bus_all |