京都府丹波地域の山林で、ヒノキに対する新たなシカの食害が懸念されている。これまで被害がなかった成木段階で根元から樹皮をはがれ商品価値を失う事例が、5年ほど前から目立ちだし、府などが調査を進めている。 ヒノキは、植えてから5年目ごろまでの幼木に対する食害が多く、対策も進んでいる。葉がシカの届かない高さまで育てば被害は収まっていた。 だが新たな食害は樹齢にかかわらず、80年程度の大木まで被害に遭った。地面ぎりぎりの「根張り」部分にかみつき、上へ向けて樹皮をはがして食べたとみられる。はがれた部分は腐って変色し、売り物にならなくなる。最も材木価格が高い「元木」部分のため影響は深刻だ。 林業家からの訴えを受け、昨年2月から府南丹広域振興局と府林業試験場の職員が調査を始めた。被害の大きい南丹市埴生の山林で、無人カメラを設置してシカの姿を捉え、月に1度、被害状況を調査。根本を丸太で囲うなど防除法も探った。 ただ、調査はまだ始まったばかり。「ヒノキが水を吸う6月ごろに柔らかい樹皮を食べているのでは」との推測もあるが、具体的な行動は未解明だ。 被害範囲の調査が進んでいない点も心配される。府林業試験場の野崎愛主任は、熊本県で同様の被害がヒノキからスギへ拡大した例を挙げ「京都でも拡大する可能性はあり、北山に入れば大変。早急な対策が必要だし、林業家の方は、被害確認の意味でも頻繁に山へ入ってほしい」と警鐘を鳴らしている。
1月4日12時19分配信 京都新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090104-00000019-kyt-l26
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