水道の落差や工場の排熱など利用されていないエネルギーを使う小規模発電を増やすため、経済産業省原子力安全・保安院は発電設備の規制緩和に乗り出す。環境意識の高まりを受けた取り組みで、安全性を検討する作業会合を7日に発足させ、10年度にも実施したい方針だ。 水力発電は、高い所から水を流して発電機のタービンを回す仕組み。ダムを利用した大規模な発電が主流だが、浄水場から排水池に流す水道管の水や、農地の中を流れる水路のわずか数メートルの高低差を活用し、十数戸~数十戸の電気を生み出す小型発電所が各地に生まれつつある。同省資源エネルギー庁は、全国約1400カ所で計33万キロワット分が開発可能と試算する。 また、ボイラーの蒸気を減圧して使う製めん工場などでは、蒸気を減圧弁の代わりにタービンに通せば発電が可能になる。 しかし、平均的な家庭の太陽光発電3~4戸分に当たる10キロワット以上の水力発電や蒸気発電の場合、資格を持つ主任技術者の選任など、巨大発電所と同等の管理体制が必要となる。参入は難しく、メーカーなどから緩和を求められていた。 そこで、保安院は事故時の影響が少ない小規模発電所の規制のあり方を見直し、電気事業法の関係省令を改正する方針だ。まずは規制の厳しい水力、火力発電から検討する。 保安院電力安全課は「環境に配慮した発電所が増えれば温暖化対策にもなる。こうした観点での規制緩和は初めて」と話す。【山田大輔】 8月7日2時30分配信 毎日新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090807-00000005-mai-bus_all |