政府は11日、「2009年度農業白書(食料・農業・農村の動向)」を閣議決定した。戸別所得補償制度の導入を「農政の大転換」と位置付け、変革をアピール。農業の衰退が続く中、コメをはじめとする戸別所得補償により「産業としての持続性を速やかに回復する」と強調した。
ただ、経営の効率化や農産物の付加価値を高める方策についてはほとんど触れておらず、農業の体質強化という視点は乏しい内容となった。
白書は、農地面積は1990年の524万ヘクタールから、09年には461万ヘクタールに減るなど食料供給力が脆弱(ぜいじゃく)化したと指摘。農産物価格の低下や農業所得の減少を供給力低下の「主な要因」として挙げ、国から農家への直接支払いによる支援の必要性を訴えた。
戸別所得補償の導入による農家経営の安定などにより、今後の農地面積はほぼ横ばいで推移し、41%と低迷している食糧自給率(カロリーベース)を20年度には50%まで引き上げるとした。
農業所得に占める直接支払額の割合(06年)は欧州連合(EU)では78%に上るのに対し、日本では23%にとどまっているという。
宮崎県での口蹄(こうてい)疫の流行にも触れ「農産物や家畜の病気の侵入や蔓延(まんえん)などの不安要因が存在することから、的確に対応するため、総合的な食糧安全保障を確立する必要がある」と強調した。
6月12日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
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